凶器という概念/zm ページ35
私は料理に包丁を使えない。
その理由は、加害恐怖だからだ。
加害恐怖＿＿＿＿＿。
要するに凶器と化すもの、人、動物を殺せてしまうものが怖かった。
この治療法は、
＿＿＿＿＿＿絶対に死んで欲しくない人を殺す妄想をすること。
そうすれば凶器に慣れて怖くなくなるんだとか。
＿＿＿＿＿＿＿
夢を見た。
ゾムを殺す夢。
包丁で何回も何回も刺してしまう夢。
夢の中では包丁なんか怖くなかった。
ただ、手に持ってるもので愛しい人をこんなにも簡単に殺せてしまうことがとても怖かった。
『うぅ、うあぁっ、』
泣いた。ひたすら泣いた。
ゾムがここにいることが確認出来てほっとしたのと同時に、今、ここでゾムを殺してまうのではないかという不安が胸を支配する。
「またか、。」
気がつくとゾムが背中をポンポンしてくれていた。
「大丈夫。大丈夫。俺はどこにも行かん。ずっとここにおるで？」
そんなゾムの優しい言葉で落ち着きを取り戻す。
＿＿＿＿怖い。怖い。
いつか自分が人を殺してしまうのではないか。
考えたくもないのにそんなことを考えてしまう。
考えてしまうから、殺してしまう夢を見る。
そしてまた怖くなる。
悪循環だ。
絶対に死んで欲しくない人を殺す妄想をする治療法なんて間違ってる。
わかっていても私はゾムを殺してしまう夢を見る。
＿＿＿＿＿＿＿＿
「なあ、包丁、使ってみいひん？」
ある日ゾムが私にそう言った。
「大丈夫。俺がついてる。絶対に大丈夫。」
無理に決まってる。大丈夫じゃなくなるに決まってる。
でもゾムにできると言われると不思議とできるような気がしてくる。
『やって、見ようかな、』
気づくと包丁を握っていた。
手が、震える。落としそうになる。なきたくなるのを必死に堪えてにんじんを切る。
ゾムがいてくれるおかげで気持ちは落ち着いていた。
＿＿＿＿＿＿＿＿
『ゾムー??お昼出来たよー!?』
初めて包丁を持った時から5年後。
刃物は使えるようになり、自然と笑顔が増えた。
「おん!!今行く」
これもなにも全部ゾムのおかげだ。
『ゾム？ありがとね』
そう言って笑い合う2人はすごく笑顔だった。
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てーおーちゃん(プロフ) - きのこさん!!こちらでもありがとうございます!!わかりました!!書かせて頂きます!! (2019年9月17日 16時) (
レス) id: ccb5a94543 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - あ…下のリクですが人物はエミさんとロボロとゾムとショッピ君がみたいなーって思ってます。 (2019年9月10日 16時) (レス) id: 4906f728aa (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - 他の小説で言いましたが天然夢主が「赤ちゃんはコウノトリが運んできてくれるんだよー」っていってみた が観たいです (2019年9月10日 16時) (レス) id: 4906f728aa (このIDを非表示/違反報告)
てーおちゃん(プロフ) - かなとさん、ありがとうございます！外れましたかね、？外れていなかったらごめんなさい！ (2019年3月20日 19時) (レス) id: e605d1f662 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい (2019年3月20日 16時) (レス) id: c596c0896b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てーおーちゃん x他1人 | 作成日時：2019年3月20日 15時
