短編集の主役は？

生命線/tn ページ30

曲パロです。









トントン視点






占い師の言ったあの言葉。




『あなた達2人は末永くお幸せになる。』





そんなものは嘘だったんだ。







実際僕は今生死の狭間に立っていて。






僕が死んだら彼女はどんなことを思うだろうか。
どんな顔をするのだろうか。






そんなことを考える。






顔に触れたい。笑って彼女を安心させてあげたい。





でも、そんなことは叶わない。








「ピーーーーーーーー。」





病室に嫌な機械音が響く。









「うっ、あっ、あぁっ、、」




Aの嗚咽が聞こえてくる。








気づけば自分は宙に浮いていた。








(あぁ、死んだんやな。)





考えたくもないのに考える。




自分は死んだ。




それは紛れもない事実で。





悲しくて。









君からは僕が見えないのに、僕からは何故か君が見える。



それがどうしようもなく辛い。



自分のせいで、Aが泣いている。




そう思うと、流れるはずのない涙が流れた。

無いはずの心臓が締め付けられた。





.








.








.


彼は先日死にました。









私を置いて、旅立ちました。









なんで、なんで、彼だったんだろう。そんなことをモヤモヤ考えては1人寂しく泣く。






私が泣いているとすぐ心配してくれていた彼は居ない。






それは紛れもない事実なのに。






信じられない自分がいること。







まだ2人でやれること、やりたいこと沢山あったのに。





なんで、死んじゃったの？









答えてくれる人はもう何処にもいない。









つらい。




しんどい。








＿＿＿＿＿＿死にたい。







そう思うと体が軽くなった気がした。





あぁ、そうだ。死んだら彼と一緒にいれる。









そう考えてわたしが彼の元へ旅立とうとした時、








ふと優しい彼の声が聞こえた。




「お願いどうか幸せになって 

僕はずっとここにいるから 

君の泣き顔は見たくない。 」






その声を聞いた途端、あぁ、彼は私の中にいるんだ。



私と一緒に生きてるんだ。




そんな気がして。




気がついたら強く





『はい。』





と言っていた。









占い師の言ったあの言葉。




『あなた達2人は末永くお幸せになる。』






ずっと信じてなかったんだけどな、

でも私は今すごく幸せで。そろそろ信じてみようかな







ねえ、トントン。









＿＿＿＿＿
文字数っ

ウェルナー症候群/syp→←ちっちゃい/zm

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