敬語 ページ31
「あ。お疲れさまです、伊原さん。」
会社のエレベーターの中。
今仕事から上がり、まさに帰ろうとしている私の前に、一人の男性。
「お疲れさまです!えっと、」
「大樹でいいです。同期の同い年ですもんね」
大樹さんは、今言ったように同期で、さらに年まで同じ。
爽やか笑顔が素敵だと評判な彼。
今までこれといった会話は無く、名前も呼ぶのは少し慣れていなかった。
エレベーター内は、彼の持っているいちごみるくの香りに包まれていた。
「……いちごみるく、好きなんですか?」
「え、あぁ。男が好きだと、やっぱり変ですかね」
「いや、好きなものに性別は関係ないとおもいます…私は。」
「良かったです、でも我ながら似合いませんよね」
どちらかと言うと、凛とした顔立ちの彼に、可愛い女の子のようなそれは、どう見ても不自然で。
だけど、そのいちごみるくをじっと睨みつける真剣な表情が可笑しくて笑ってしまった。
「あ、今笑いましたね!笑ったでしょう!」
「すいません、つい。可愛いなーっと。えへ」
「かわ…っ!?男に使う言葉じゃないです!……こんな物持ってよく言いますけど!」
なんならブラックコーヒーでも持っておけばよかった、何て彼は笑った。
話して初めて気付いた、口元の笑窪。
目の下、ほくろがあったんだ。
私はだんだん、吸いこまれるように彼を見つめてしまう
「疲れた時に甘いものはイイですよ」
ふは、と笑った時の彼からの香り。
ほんのり甘い、いちごの香りがした
◇
敬語
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名乗るほどのものである - めっちゃ面白いですね。だいすきで、いっつもみてます! (2018年6月22日 22時) (レス) id: 47d2a3a5e8 (このIDを非表示/違反報告)
ぐーるな - 『卑屈な先輩』がきゅんきゅんしてお気に入りです〜!というか、1話目からきゅんきゅんして…負けましたぁ!! (2017年7月26日 17時) (レス) id: 1b19e65de3 (このIDを非表示/違反報告)
チェリー - ムードメーカーヤバイです!キュンっとしました! (2017年5月26日 22時) (レス) id: 1f7727a96e (このIDを非表示/違反報告)
雨飴(プロフ) - まさかの1話目で負けました、、、強すぎますよ (2017年5月26日 18時) (レス) id: 91eb9af7ae (このIDを非表示/違反報告)
江戸の兎 - 同じく、優男にやられました(チーン)でも、すごくきゅんと来ました!これからも頑張って下さい! (2017年5月19日 20時) (レス) id: 7c6ad326a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぐらたん。 | 作成日時:2016年2月21日 3時