百七十一話 ページ36
エペルside
『エ、ペル……?』
「!?これは………」
驚いた顔をしたルークサンと、状況をうまく飲み込めてないAがこっちを見ていた。
「ユウくんと、ムシューがガラスに覆われている!?
いやちがう、これは………強力な魔法障壁を用いた結界か!
二人とも、ビームの衝撃などまるで届いていないかのように、深い眠りについている。」
「はぁ、はぁ……!」
「エペルくん、君がやったんだね!メァヴェイユ!」
「あ、お、俺が……!?」
『あ、ありがとう、エペルくん!おかげでユウが無事で………』
「エペルくん。この結界にカローンたちを全て閉じ込められれば、この場を切り抜けられるかもしれない。
やれるかい?」
「………わからない。でも、絶対やってみせます!!」
『うん、頑張れ。私は応援してるだけしかできないけど』
Aちゃんは、先程の焦りの表情はなかったかのようにいつもの冷静沈着な顔に戻っている。
「魔導ビーム、再装填開始。80%、90%………」
「大丈夫、落ち着いて。呼吸を整えて、集中するんだ。」
「はぁ、はっ……!」
「君の内なる声に、耳をすませてごらん。
頭に浮かんだ呪文を、唇にそっとのせてみて。さあ…………」
頭に、浮かんだ呪文………
「……………………【目を閉じて、息を止めて。「
Aside
エペルくんがそう唱えたとたん、あのカローンたちがガラスの箱みたいなのに閉じ込められた。
す、すっごい!!
これ、もしかしてエペルくんの、ユニーク魔法?
そう思っていると、ユウが起きた。
『ユウ、大丈夫?怪我はない?』
「……え?」
すると、ルーク先輩とエペルくんもこちらへ来る。
「よかった、目を覚ましたね。」
「わ、私、生きてたんですか?」
「見てごらん。」
「……え、カローンたちが、凍りついてる!?一体誰が……」
「これはね、エペルくんがやったのさ!」
「み、みんながやられちゃうと思ったから、無我夢中で………」
「え、こんな魔法見たことない!ってことは………」
「えへへ、そう!俺のユニーク魔法だ!」
「わあ、すごいね!」
「へへっ、ありがと!」
「ブラボー!愛しの姫林檎!感謝と称賛の抱擁を!」
「いででっ……ルークサン、苦じぃれす!」
「おっと、すまない。感情が昂って力が入りすぎたようだ。」
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サリー - 地獄の番人さん» コメントありがとうございます!これからも頑張っていくつもりです! (2022年12月29日 10時) (レス) @page4 id: bff6de7ecd (このIDを非表示/違反報告)
地獄の番人 - 続編おめでとうございます!これからもよろしくお願いします! (2022年12月27日 21時) (レス) @page3 id: 7578fd3293 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サリー | 作成日時:2022年12月27日 19時