短編3ー4 初めて ページ12
Aside
野坂くんとほんとに一緒に歩いてる
私は少し野坂くんの後ろを歩いているのだが、その背中も、ずっとみていられる。こんなに近くに野坂くんがいるなんて
でも
野坂くんにとっては一緒にこうして歩いているのも普通なのかもしれない。なにせ彼はモテる
A「野坂くんは何に乗りたい？」
野坂「そうだな、あれとかどうだい」
A「･･･」
もう少し先にある遊園地から高いところから落下するフリーフォールが見える
A「･･･あれに乗るの？」
野坂「高いところは苦手かい？」
A「あ、あんまり･･･野坂くんが乗りたいなら私、乗るよ」
野坂「人に合わせることが出来るのはAさんのいいところだけど、今日くらいは我慢しなくていいんじゃないかな」
A「の、野坂くんこそ、付き合わせちゃって遊園地に来ることになったんだから遠慮しないでっ」
野坂「僕は今日はAさんが喜ぶ顔を見に来たんだ」
ほら
サラッとこういうこと言う野坂くん
まるでほんとにデート･･･
って図々しいよ私！
A「あ、ありがとう･･･私、デートとかしたことなくて･･･こういうの慣れてないから･･･」
野坂「･･･意外だね、僕もだ」
A「え？！野坂くんも！？嘘だよね？」
野坂「ホントだよ、僕ってそう見えるのかな」
A「え！だって野坂くんは女の子にモテて、女の子の扱いにもすごく慣れてそうだし！！」
野坂「･･･こうして女の子と二人でいるのは初めてだよ」
A「へ？！そ、そうなんだ･･･！えへへ」
野坂「？」
A「なんか、嬉しいな、私も野坂くんが初めて」ニコ
野坂「！･･････」
野坂くんは口元に手を当て、考えたように私を見る
A「･･･？野坂くん？」
野坂「いや、なんでも。それより行こうか」
野坂くんはニコって笑うと私の手を取った
A「♪€？！!///////」
野坂「デートだもんね？」
A「は、はいいい！！」
私、心臓持つかなぁ
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作者名：桃香 | 作成日時：2019年12月24日 20時
