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三十三 ページ41

「お隣失礼します」


「...おう」



彼は説教の後だからすこし気まずいと思ってるのだろうか。
少し話しかけづらそうだった。



「もう怒ってないから落ち込まないでよ」



彼は少し下を向くと、こちらを向きムスッとした。


「落ち込んでねぇし」



「子供みたい」



「うっせ」



向かいの席の近藤さんはなんだかずっと微笑んでいるようだった。


「近藤さん?」


「ん、どうした?」


「なんだかずっと微笑んでるなーと思って」


「はは、お前らが微笑ましいんだよ」


「俺らが?」


「そうだ」


近藤さんは土方君を手招きすると、耳を貸せと言って何かお互いこそこそと喋っていた。



「っ...」



いきなり土方君は顔を真っ赤にした。
私はなんのことだか分からなくて、ご飯をバクバク食べ始めた土方君に尋ねてみた。


「なんのことなの?」


「あー、お前には関係ねぇよ」


「嘘だ、なにか教えてよ」


「Aちゃん、耳を貸してみろ」


「だー!!!辞めろ!言うな!」



顔を赤くするって、なんだろう...?
黒歴史?
いやこの場面でいうことではないし...



なんだ?



______



「ねーねー、結局なんだったの?」


「関係ねぇよ」


「もう、近藤さんに聞いてくる!」


「やっ、おまっ!ちょ!」


昼食から数時間たち、みんな寝る準備をしている頃だった。

まだ教えてくれない土方君にうんざりして、私は近藤さんに聞くことにした。




「失礼します」


「お、なんだ?」


「さっき言ってたのって何だったんですか?」


「さっきって...あぁ、昼飯の時のあれか?」


「そうです...気になって気になって夜も眠れません」


「いやまだ寝てないでしょ

んー、言っていいのやら...」



「そんなに大事なことなんですか?」


「大事というか...。まぁいいや。」



少しドキドキしながら話すのを待っていると、近藤さんが口を開いた。


「夫婦みたいって言ったんだよ、ラブラブだなって」


...夫婦、なんだ。夫婦みたいって





夫婦?







「ふっ、夫婦!!?!?!?」



夫婦って、あの結婚したらしたらしたらのやつ!?!?



「ていうか実際の所、Aちゃんはトシのこと好きだろ?」


「えええええええ!?!?!?なんで知ってるんですか!?!?」


「Aちゃんパニクって頭回ってねぇよ...」


「(やっぱり言わねぇほうが良かったか...?)」


しばらく慌てていると土方君の声がした。



「Aーーーー!!!!!!」

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設定タグ:銀魂 , 土方十四郎 , 真撰組   
作品ジャンル:アニメ
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唐辛子の民(プロフ) - 愛音さん» ありがとうございます! (2018年2月25日 23時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
愛音(プロフ) - 唐辛子の民さん» まさかそこまで言って頂けるとは…。とても嬉しいです!ありがとうございます。これからも見に来ますね。陰ながら応援してます! (2018年2月25日 22時) (レス) id: 8d78b160ba (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子の民(プロフ) - 愛音さん» まっ、まさかっ!?あの愛音様!?いつも見させていただいてます!こんな方に見ていただけるなんて何たる光栄!ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2018年2月25日 22時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子の民(プロフ) - まかろんさん» いやもう私もなんでこんなに伸びてるのかわかりませんよ。w多分私は神でも天才でも無いです。なんかこんなに褒めていただくと照れますね。w楽しんでいただき何よりです!更新がんばります!よろしくお願いします! (2018年2月25日 17時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
まかろん(プロフ) - 後れ馳せながら読ませていただきました。あなた様は天才ですか、神ですか、どっちですか。あ、秀才なんですかね。なんでこんな面白い小説書けるんですか、その文才分けてください。神は1人に二物も与えるんですね。楽しみにしてるので更新頑張って下さい! (2018年2月25日 15時) (レス) id: 8aa890658c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唐辛子の民 | 作成日時:2018年2月24日 5時

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