十八(回想編三) ページ23
兄さんは、"吸血病"になった。
「い痛いっ、兄さん!」
「...」
兄さんは、泣きながら私の腕に噛み付いていた。
様子がおかしくなったのは、遠出してから。
帰ってくると、全身傷だらけでほぼ意識がなく町の人に運ばれてきた。
首のマフラーを外せば 罪 と書かれた刺青。
手当した時、何故か一つだけ手当された場所があった。
それは、注射の跡だった。
私が思うに、兄さんは何処かで強制労働などをさせられていたのだろう。
そして逃げて、何処かの役人が見つけた。
まだ決定的な証拠はないけど、道場の人は皆そうかんがえていた。
それから1週間、吸血鬼と化した兄さんはパタリと死んでしまった。
栄養も取れず、ご飯も食べれず。
血がない中自分の血を吸っているのもあったようだ。
最後の時、みんな兄さんの前に集まり見送った。
「兄さん」
もう、あの兄さんはいない。
帰ってこない。
「置いていかないで...」
助けてもらう人なんて、何処にも。
「1人じゃ、生きてけない。」
その時、兄さんの目が少し開いた。
そして最後に
「...ぉい近藤...」
私の手をギュっと握り、こう言った。
「コイツのこと、頼んだぞ」
兄さんは、笑って死んだ。
私はそれから何日も泣いた。
それからは近藤さんがよく面倒を見てくれるようになった。
あまり兄さんが喧嘩していたから親しくなかったけど、何処か兄さんの面影があった。
「...貴方達が兄さんを殺したの?」
(。-ω-。)----------キリトリ線----------(。-ω-。)
次回から回想編が終わります。
お気に入り90人ありがとうございます!
これからもよろしくお願いします。
(。-ω-。)----------キリトリ線----------(。-ω-。)
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唐辛子の民(プロフ) - 愛音さん» ありがとうございます! (2018年2月25日 23時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
愛音(プロフ) - 唐辛子の民さん» まさかそこまで言って頂けるとは…。とても嬉しいです!ありがとうございます。これからも見に来ますね。陰ながら応援してます! (2018年2月25日 22時) (レス) id: 8d78b160ba (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子の民(プロフ) - 愛音さん» まっ、まさかっ!?あの愛音様!?いつも見させていただいてます!こんな方に見ていただけるなんて何たる光栄!ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2018年2月25日 22時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子の民(プロフ) - まかろんさん» いやもう私もなんでこんなに伸びてるのかわかりませんよ。w多分私は神でも天才でも無いです。なんかこんなに褒めていただくと照れますね。w楽しんでいただき何よりです!更新がんばります!よろしくお願いします! (2018年2月25日 17時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
まかろん(プロフ) - 後れ馳せながら読ませていただきました。あなた様は天才ですか、神ですか、どっちですか。あ、秀才なんですかね。なんでこんな面白い小説書けるんですか、その文才分けてください。神は1人に二物も与えるんですね。楽しみにしてるので更新頑張って下さい! (2018年2月25日 15時) (レス) id: 8aa890658c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唐辛子の民 | 作成日時:2018年2月24日 5時