【wrwrd!】I don't care to die.【男主】 (ページ3)

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Aside

ここは戦場。自国であるα国は劣勢、相手国である我々国は優勢。

A「あー…駄目だね。」

開戦と共に、自分の所属する部隊「前衛部隊」は表に出るよう指示された。自分を除いて。

A「なんでだろうなぁ。」

どうしてこうなっているのか。自国はもう少しで負けを見る。

自分自身も、鉛玉を肩に喰らい背中も日本刀で軽く斬られた。自分も愛刀で応戦したがその前に食らった肩が思うように動かないため逃げてきた。

A「命令無視したからか…。」

そう、自分を除いた前衛部隊はとっくに前戦にいる。なんなら幹部ともやりあっている。でも、どうだ？自分はまだ後方の端にいる。
上の人間が出るなと言ったが、全て無視して戦場に降り立った。その結果がこれでは無様の何者でもないだろう。

後方で戦っている兵を横目にふらふらと歩く。ふらふら、ゆらゆら、のろのろと。

A「あ、ここ…。」

不意に意識を戦場に戻すと、そこは我々国の領域だった。普通なら、こんな手負いの敵、我々国が見逃すはずが無い。

A「まぁ…いいか。」

気づかれてないならモーマンタイ。近くの森に足を踏み入れる。

A「ふぅ…。」

木の根に腰を下ろす。正直、立っているのも辛い状態だった。肩は動かないし、背中は焼けるような痛みが走る。血も足りておらず視界がどんどん狭くなっていった。

A「これ、放っといたら…」

そこまで考えてやめた。

A「まぁ…ﾀﾋぬほど、どうでもいいことだ。」

ﾀﾋぬならﾀﾋぬで、生きるなら生きるで。人生はいつだって一本道。逸れる未来なんて普通は来ない。なら、それに従うが最良。

息を吐く、もう限界が近い。この人生ともおさらばだな…なんて思いながら視界は赤く黒く染まっていった。

？「大丈夫？」

ふと声が聞こえた。聞き覚えのない柔らかな声色で何か問う。

だが、残念なことにそれに答えられる余裕と意識は無かった。