QKの短編集

mzkm×kwkm　トラウマ(リク) ページ6

kwkmSide

俺にはトラウマがある。

それは、鉄棒から落ちたこと。

たったのそれだけ、と思うかも知れないが、俺は鉄棒から落ちて意識不明になった。

打ち所が悪かったらしい。

それ以来鉄棒を見ることができなくなった。

鉄棒を見ると、だんだん息が吸えなくなる。

呼吸困難だ。

だから俺は、あまり外にでなくなった。

そんな俺にも恋人ができた。

水上颯、という同期。

テレビに出たりするし、同性だからと諦めていた。

でも告白は向こうからしてくれた。

嬉しかった。

でも、そんな颯にもトラウマのことは言ってない。

理由は簡単、迷惑をかけたくないから。

水上「...くー。拓ー？」

川上「んあ？何？」

水上は俺のことを拓(たく)って呼ぶ。

水上「今度ピクニック行かない？」

...嫌な予感がする。

でも、颯を困らせたくない。

行くか。

川上「うん。行こう。」

/当日/

水上「拓、行こうか。」

颯は俺の手をとって、恋人繋ぎしてきた。

恥ずかしい。

水上「顔真っ赤だ(笑)」

川上「仕方ないやん。」

水上「おっ、久しぶりの関西弁！」

俺の顔はさらに赤くなったと思う。

川上「もう、行こ。///」

楽しい。

あ。

鉄棒...！

川上「うっ、すぅっ...はぁっ...」

水上「川上！？どうしたの！？」

颯の声が遠くで聞こえる。

俺は意識を手放した。

ーーーーー少し経ってーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

水上「拓...！拓...！起きてっ...！」

そ...うの...声が...聞こえる...

起きなきゃ。

水上「拓...？...起きた！」

眩しい。

ここはどこなのだろう。

すると、ナースの方がいらっしゃった。

そのあと色々検査された。

検査が終わったのは夕方だった。

水上「拓！...何でこの事言わなかったの？」

あー、これ怒ってる。

川上「迷惑かけたくなかったから。」

水上「あーのーねー？言ってくれない方が迷惑なの！」

あーあ、始まってしまった。

そのあとトラウマのこと全部話したらようやく颯は落ち着いた。

水上「先に教えてくれればピクニックに行かなかったのに。」

川上「まあ俺も言ってなかったし。」

水上「ごめん。」

やっぱり颯は優しい。

水上「でも言わなかったのも悪いよね？」

...前言撤回。

やっぱり悪魔だ。

水上「じゃあ、拓からキスして！」

...恥ずい。恥ずすぎる。

...あーもう、すればいいんでしょ！

俺は颯の口に自分の口を当てた。

水上「良くできました♪」

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