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side龍友
龍「さっきは、すみませんでした」
医者「いえ、こちらこそです。…それで、聞きたいこととは何でしょう」
涼太の担当医であるお医者さんを見つけ、話をするために部屋へ案内してくれた。
まずさっきの態度を謝罪すると、にこやかに対応してくれて。
あぁ、いい先生なんだろうなと感じた。
龍「聞きたいのは、涼太の記憶なんですけど…まず、他には問題ないんですよね？」
医者「はい。幸いにも頬に擦り傷があったくらいで、骨折などの怪我はありません」
龍「そう、ですか…」
骨折がないのは、よかったと思う。
脊椎とかもやられていなくて、本当によかった。
龍「じゃあ、記憶は…」
医者「そのことですが、まず片寄さんは、頭を強く打っていました。おそらく車との接触後、地面に叩きつけられたことが大きな衝撃だったと考えられます」
龍「は、い…」
医者「ゆっくり整理していきましょう」
そう言って一度、話すのをやめた先生。
ありがたかった。
正直なところ、もういっぱいいっぱいになっていた。
なんで涼太が、と思ってしまって。
目を閉じて、深呼吸をする。
ちゃんと、受け止める。
事故の事実も、涼太の怪我も。
龍「すみません、大丈夫です」
医者「わかりました。片寄さんの頭は8針縫いました。しかし輸血はしていません。皆さんが救急車到着までに止血をしてくださったおかげです」
龍「そう、ですか」
医療知識なんてない。
でもあの時、確かに思ったんだ。
"止血しなければ"
と。
誰からともなく、自分たちのタオルを取り出して必死に涼太の頭を押さえた。
タオルが血で染まってゆくことも気にせずに。
医者「あれだけの衝撃です。全ての記憶がなくなっていても、おかしくなかったと思います」
お医者さんはしっかり僕を見た。
医者「僕も驚きました。あれだけの衝撃にも関わらず、記憶障害…部分的な記憶喪失だなんて」
そして、険しい表情を少し緩めて。
医者「でも、それだけ忘れたくなかったんじゃないでしょうか？どれほどの事故であっても、それより皆さんの絆の方が強かったんだと思っても良いと思います。だから…僕は信じています、片寄さんの記憶は戻ると。数原さんも一緒に信じてくださいませんか？」
あぁ、そうか。
さすがお医者さん。
少し気持ちが楽になって。
たぶん今なら、涼太のことをちゃんと受け止められる。
お医者さんに、大きく頷いた。
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りさ - 完結おめでとうございます(*^-^*)作者さんのペースで書き続けて下さい(*^-^*) (2021年9月22日 4時) (
レス) @page34 id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 完結おめでとうございます(*^-^*)作者さんの書き続けて下さい(*^-^*) (2021年9月22日 4時) (レス) @page34 id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
りさ - jdhchebbdnさん» いえいえ(*^-^*) (2021年9月22日 4時) (レス) @page33 id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
jdhchebbdn(プロフ) - りささん» ありがとうございます (2021年9月20日 22時) (レス) id: 23d7ad1fb8 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 作者さんが決めることなので無理には言いませんが続けて欲しいなと思ってます(*^-^*) (2021年9月20日 3時) (レス) id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：jdhchebbdn | 作成日時：2021年8月21日 18時
