検索窓
今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:36,744 hit

#25 ページ25

side 広臣

臣「寝てるのか」

龍「珍しい…」



約束していた通り、龍友と仕事終わりに涼太のもとへ。

しかしノックをしても、返事はなくて。



そっとドアを開けてみると、涼太はベッドで眠っていた。








臣「とりあえず花だけ替えとくか」

龍「ありがとうございます。僕も冷蔵庫に片付けときます」



涼太を起こさず、持ってきた花を花瓶に入れ、龍友は買ってきたゼリーやら飲み物やらを片付ける。







龍「…なんか、」

臣「どした?」


先に片付け終わった龍友の、小さな呟くような声が聞こえてきて。


龍「目が…腫れてる気がするんです」



涼太の顔を覗き込みながらそう言った龍友。

俺も気になって覗くと、たしかに目が腫れている気がして。



臣「タオルで冷やしてやるか?」

龍「温かいタオルも準備しておいたほうが良いですよね」

臣「でも起きてからのほうが良いか。いきなり乗せたらびっくりするだろうし」

龍「そうっすね。できれば寝れる時に寝た方が良いと思うんで…」



涼太がいつ起きても大丈夫なように、先に温かいタオルと冷たいタオルを準備する。





臣「これ濡らすにしても…氷も貰う方がいいか。ちょっと氷貰ってくる」

龍「ありがとうございます。じゃあ僕はお湯、準備してきます」









それが、間違いだった。

同時に準備しようとしたのが、いけなかった。









ガシャンッ…!

バリンッ…!


臣「涼太…っ!?」

氷を貰って涼太の病室に戻る途中。


あと少しで病室という時、そんな大きな音が耳に飛び込んでくる。




臣「涼太……涼太っ!」

まさか、と思いながら。


何かあるなら、助けなくては。

守ってやらなければ。



その一心で、閉まっているドアをノックすることなく飛び込んだ。




臣「涼太、落ち着けっ!大丈夫、大丈夫だからっ!」


思わず息を呑んだ。






床に散らばっていたのは、点滴のスタンド。

点滴の袋は破れ、液体が出ていた。

さっき花を入れた花瓶までもが、床に落ちていて。


散らばった花の中に、涼太が座り込んでいた。





そして。





臣「何持ってんだよ…!」






涼太の手の中にあった、花瓶の破片を奪う。




臣「よっ…と」



いけるか不安だったけど、涼太の脇の下に手を入れて抱き上げると。

いとも簡単に持ち上がってしまった涼太を、ベッドに座らせる。

そしてその両手を包み込んだ。

涼太は、ただボーッとどこか一点を見つめていた。

#26→←#24



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (104 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
154人がお気に入り
設定タグ:GENERATIONS , 片寄涼太 , LDH
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

りさ - 完結おめでとうございます(*^-^*)作者さんのペースで書き続けて下さい(*^-^*) (2021年9月22日 4時) (レス) @page34 id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 完結おめでとうございます(*^-^*)作者さんの書き続けて下さい(*^-^*) (2021年9月22日 4時) (レス) @page34 id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
りさ - jdhchebbdnさん» いえいえ(*^-^*) (2021年9月22日 4時) (レス) @page33 id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
jdhchebbdn(プロフ) - りささん» ありがとうございます (2021年9月20日 22時) (レス) id: 23d7ad1fb8 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 作者さんが決めることなので無理には言いませんが続けて欲しいなと思ってます(*^-^*) (2021年9月20日 3時) (レス) id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:jdhchebbdn | 作成日時:2021年8月21日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。