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#24 ページ24

side 涼太

涼「このMVのメイキングが…あ、これもその写真、かな、?」



スマホに入っている写真と、DVDにあるMV。

それからメンバーにもらったそのメイキング映像。


全部を照らし合わせて、なんとか思い出そうと試みるのに。



涼「くそっ……くそっ…」

ドンッ…ドンッ…


ベッドに付いているテーブルを、拳で叩く。

悔しくて、情けなくて。









スマホに入っている動画の中の俺は、笑っていた。

楽しそうに、屈託のない笑顔で。



それなのに今の俺はそれを見て、笑えなかった。






なんで、こうなったんだっけ?

何からこんな話になったんだっけ?

誰が言い出したんだっけ?

何を見つけて笑ったんだっけ?






わからない。

思い出せない。

覚えてない。







俺の記憶は。

俺のこの頭は。

使い物にならない。







 
 








涼「くそっ………っぃて、っ、」

トイレに来てもなお、悔しさは消えなくて。


涼「血…」


思わずトイレの壁に拳をぶつけると、運悪く手を切ってしまって血が出てきた。



とりあえず売店で絆創膏でも買おうと、手を洗いに鏡の前に立つと。



涼「…っんだよ、情けねぇなぁ…っ、」


鏡に映る俺の顔は、俺の目は。



真っ赤に充血していた。

真っ赤なその目は、明らかに腫れていて。





雑に顔を洗うと、そのまま着ていたTシャツを捲し上げて顔をゴシゴシ拭いた。









涼「はぁ…」


手洗い場で顔を乱雑に洗い、その後に売店で買った絆創膏を、手に貼る。



そしてLINEを開き。


涼「今日の夜2人で会いに行くからな、か…」


龍友くんから、登坂くんと一緒に今日の夜、来るという内容のLINEを見つける。





既読にしてしまったものは仕方がない。

わかりました、ありがとうございます。とだけ打ち込んで、送信した。







涼「寝るか」


腫れた目に、手に貼られた絆創膏。






龍友くんや登坂くんは目ざとく見つけそうな気がして。

同時に、問い詰められる気がして。








俺はまるで現実逃避するかのようにベッドに横になり、目を閉じた。

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りさ - 完結おめでとうございます(*^-^*)作者さんのペースで書き続けて下さい(*^-^*) (2021年9月22日 4時) (レス) @page34 id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 完結おめでとうございます(*^-^*)作者さんの書き続けて下さい(*^-^*) (2021年9月22日 4時) (レス) @page34 id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
りさ - jdhchebbdnさん» いえいえ(*^-^*) (2021年9月22日 4時) (レス) @page33 id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
jdhchebbdn(プロフ) - りささん» ありがとうございます (2021年9月20日 22時) (レス) id: 23d7ad1fb8 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 作者さんが決めることなので無理には言いませんが続けて欲しいなと思ってます(*^-^*) (2021年9月20日 3時) (レス) id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:jdhchebbdn | 作成日時:2021年8月21日 18時

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