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side 龍友
先輩は、初めから全部お見通しだった。
敵わないなぁなんて思いながらも、その頼もしさに憧れる。
臣「よし、一緒に考えよっか」
隆「別に今までと同じことだけを、頑張る必要はないと思う。今まではやったことないことに挑戦するのも、面白いと思うし、きっかけだと思う」
そう言って鞄からペンとルーズリーフを出して、机の上へ。
その完璧な準備にも、敵わない。
隆「じゃあ、まずは涼太。んーと、どこまで知ってる、というか覚えてるというか…」
涼「ダンス&ボーカルグループだって、教えてもらいました。俺がそのボーカルだってことも」
隆「うんうん、そっか」
僕は教えてないから、誰かが教えたのだろう。
涼太の意思を尊重したい。
その想いで相談したわけで、僕はとりあえず黙って話を聞く。
臣「じゃあストレートに聞くよ。ボーカルってことは歌ってるってことじゃん?」
登坂くんは、真っ直ぐ涼太を見たまま話す。
臣「涼太、歌いたい?」
思わず、耳を塞ぎたくなった。
今まで歌ってたことを忘れてるんだから、もし涼太が歌いたくないと言えば。
それがきっと、本心な気がして。
答えを聞くのが、怖かった。
涼「…わかんない、です…」
ギュッと目を閉じて待った後、小さな声が示す答えは。
涼「自分が歌ってる時どんなだったとか、何を感じたとか、わかんないから…歌いたいって感覚も、歌いたくないって感覚も、わかんなくて…」
"わからない"
その答えに、少しの安堵と不安が生まれたのがわかった。
涼「こんなこと、龍友くんの、前で言っちゃ、ダメかも、ですけど…ごめんなさい」
僕が涼太と一緒に歌ってることは、聞いてるのだろう。
登坂くんと今市くんについては、何も言ってないからボーカリストだって認識できてないのかな。
涼太が遠慮がちに僕を見ながらそう言った姿をみて、他人事のようにそう思っていた。
臣「んーん、大丈夫。俺がストレートに聞いてるんだから、涼太はわからないならそれでいい」
隆「わからないってのも、立派な答えだからね」
先輩方がそう声をかけてくださるけれど、涼太の曇った表情は変わらない。
でも、その会話の中で僕が1つ、確実に感じたのは。
龍「良かった…歌が嫌いって言われるんちゃうかって、ずっと不安やったんや、」
涼太を見て、はっきりそう言えた。
臣「確かにそうだな」
隆「うん、まず一歩だな」
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りさ - 完結おめでとうございます(*^-^*)作者さんのペースで書き続けて下さい(*^-^*) (2021年9月22日 4時) (レス) @page34 id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 完結おめでとうございます(*^-^*)作者さんの書き続けて下さい(*^-^*) (2021年9月22日 4時) (レス) @page34 id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
りさ - jdhchebbdnさん» いえいえ(*^-^*) (2021年9月22日 4時) (レス) @page33 id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
jdhchebbdn(プロフ) - りささん» ありがとうございます (2021年9月20日 22時) (レス) id: 23d7ad1fb8 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 作者さんが決めることなので無理には言いませんが続けて欲しいなと思ってます(*^-^*) (2021年9月20日 3時) (レス) id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:jdhchebbdn | 作成日時:2021年8月21日 18時