#17 / お悩み相談 ページ17
side 隆二
龍「すみません、本当にありがとうございます」
隆「いーのいーの。俺らが涼太に会いたかったのもあるから」
臣「むしろ頼ってくれるの嬉しいから」
昨日、龍友から俺と臣に届いたLINE。
これまでのことを覚えていない涼太。
そんな涼太と、これからどうしてゆくべきか。
なんとしてでも、無理してでも、前に進みたい涼太と。
こんなことがあって尚更、心配で無理させたくない龍友。
なかなか進まないからこそ、先輩である俺らに相談してくれたわけで。
先輩としては頼られることは、嬉しいことで。
臣「じゃあまず。涼太はこれから、どうしたいの?」
病室に入って少したわいもない話をして和んだころ、臣が真剣な声色で涼太に問いかけた。
涼「早く、早く戻りたいんです。何にも覚えてないくせに…って話なんですけど、迷惑かけるってわかってるけどっ…それでも、早く、このままは嫌なんですっ…!」
臣「うん、うん、わかった。わかったから、少し深呼吸しような。ゆっくり、落ち着いて」
隆「ちょっとお茶飲もっか」
少しヒートアップしすぎた涼太。
体力は落ちてるし、精神的にもだいぶやられてるみたいで。
臣に促されて深呼吸をゆっくり繰り返し、落ち着かせる。
臣「じゃあ次、龍友は?」
龍「僕は、もう少し休んで欲しい。今までも休みなしでいっぱい頑張ってきたのを知ってるからこそ…無理しやんといてほしい。休んで、迷惑ちゃうしずっと待ってるから…」
隆「心配なんだもんね。わかるよ」
龍友は涼太に比べて冷静に話してくれた。
涼太の焦る気持ちもわかる。
覚えてないけど、何かしてないともどかしいんだろうな。
何かやらなきゃいけないんだって気持ちだけ出てきて、なのに覚えてないってことが辛いんだろうな。
でも、龍友の心配な気持ちも痛いほどわかる。
涼太が心配で、眠れない夜もあったのはクマが示していた。
涼太が頑張りすぎる子だって知っているからこそ、俺らが止めてあげなきゃって感じる。
臣「俺から、ちょっといい?」
静かになった病室で、臣が口を開いた。
臣「こんなこと言うのはズルい気もするけど…」
珍しく口籠もった臣は、そう言いながら涼太をまっすぐ見据えて。
臣「じゃあ涼太がこれからまた、頑張るとして。戻るって言っても、何をするかわかってる?どこでどんなふうにするとか」
その言葉を聞いて、涼太がギュッと口を閉ざしたのが見えた。
154人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りさ - 完結おめでとうございます(*^-^*)作者さんのペースで書き続けて下さい(*^-^*) (2021年9月22日 4時) (レス) @page34 id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 完結おめでとうございます(*^-^*)作者さんの書き続けて下さい(*^-^*) (2021年9月22日 4時) (レス) @page34 id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
りさ - jdhchebbdnさん» いえいえ(*^-^*) (2021年9月22日 4時) (レス) @page33 id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
jdhchebbdn(プロフ) - りささん» ありがとうございます (2021年9月20日 22時) (レス) id: 23d7ad1fb8 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 作者さんが決めることなので無理には言いませんが続けて欲しいなと思ってます(*^-^*) (2021年9月20日 3時) (レス) id: fac51451cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:jdhchebbdn | 作成日時:2021年8月21日 18時