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#41 ページ41

side玲於

隼「あ、涼太くん…ボール遊びするかな、?」

玲「あ…」


なんだかんだワクワクしていた俺は、ボールを持って歩き出す隼を追いかける。

すると隼はピタッと立ち止まって、俺の耳元でそんなことを呟いた。



隼「どうしよ、できるかな?れ

玲「どうだろ…聞いてなかったな、それ」



もう、激しい運動はできない涼太くん。

ボール遊びは、軽くならできるだろうか。

そういえば年長組に何も聞いてこなかった。





隼「ゆっくりしよ?そしたら動かずにやれば、涼太くんもできるよね?」

玲「ん、そうだな。ちょっとだけ飛ばして…」

隼「そうそう、これくらい……涼太くん!こっち来て一緒にやろ!」



少しボールをつくと隼はそれに頷きながら、大声で涼太くんを呼んだ。




でも、涼太くんはテトラポットから動かない。




涼「2人でやりな!ちゃんとここから見とくから!」



そう言ってブンブンと俺らに手を振ってくる。


玲「だめ!」

隼「大丈夫、そんなに激しいことしないから!」



少し強引だけど、涼太くんの腕を引っ張る。

だって、そうしなきゃ。

今日ここに来た意味がない。

涼太くんに思いっきり楽しんでもらう。

そのために来たんだから。









涼「俺できないよ?」

玲「そんなのここにいる3人ともじゃん(笑)」

隼「大丈夫!今日はちゃんとできる!」



普段はバレーとか運動なんてポンコツな3人。




涼「仕方ないなぁ(笑)」

少し呆れたように。

少し困惑そうに。

少し不安そうに。

涼太くんが、笑うから。







隼「よし、いくよ!」

玲「一球目からそれはないわ!」

涼「ははっ、じゃあ俺から!」



俺らはどんな苦笑いでも笑う涼太くんを信じたい。

だから俺らは、遊ぶ。


きっと、そう長くは遊べないから。









涼「…後は2人でやってな?俺はあっちで見てるから」

なんて言って抜けた涼太くん。

だけど俺らが涼太くんの元へ戻る頃には。







涼「すぅ…すぅ…」

玲「寝てんじゃん(笑)」

小さな寝息を立てて、お昼寝タイム。


隼「涼太くんさ、やっぱり変わんないね」

玲「ん、ちょっと困って苦笑いするのも。でも、ちゃんと付き合ってくれるのも」

隼「やっぱり "お兄ちゃん" だね。…一歳しか変わらないくせに」



ほんと、その一言に尽きる。

やっぱり涼太くんは、俺らのお兄ちゃんだった。
…………………………………………………………………………

リクエストありがとうございました!

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りさ - 新作楽しみにしてます(*^-^*) (2021年11月15日 3時) (レス) @page50 id: 96e86ff224 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめか(プロフ) - 下書きの公開楽しみです😊✨ (2021年11月13日 18時) (レス) id: e790979a11 (このIDを非表示/違反報告)
葡萄 - お父さんがめんさん、お兄ちゃんが亜嵐か、裕太かがいいです (2021年11月2日 12時) (レス) @page50 id: 9560844fb8 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 涼太くんがいいです(*^-^*)新作楽しみにしてます(*^-^*) (2021年10月31日 3時) (レス) @page50 id: e43e150c6b (このIDを非表示/違反報告)
さらん - あらんくんがいいです (2021年10月29日 11時) (レス) @page48 id: d9f6645eb5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:jdhchebbdn | 作成日時:2021年8月7日 21時

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