#18 ページ18
side亜嵐
"もう大丈夫です。目が覚めるまで、そばにいてあげてください"
そんな言葉を医者から聞いたのは、数分前。
それでもまだ、俺らは涼太の病室に入れずにいた。
メ「大丈夫、大丈夫だよ。お医者さんも言ってたでしょ？」
裕「涼太くんに会いに行こ、？」
亜「帰ってくるの、遅くなってごめんね」
泣きじゃくって、涙が止まらなくなった龍友くんと隼と玲於。
そんな3人の背中を撫でながら、声をかけるしか出来なかった。
俺らがもっと早く、帰っていれば。
そう思っても、もう遅い。
涼太は、涼太は。
今も1人。
亜「メンディーくん、裕太くん。ちょっとここ任せても良い？」
裕「ええけど…なんかあった？」
少しだけ、まだ震えた声の裕太くんが俺を見る。
亜「俺、涼太のとこ行ってくる。起きた時1人じゃ、可哀想、じゃん…？」
涼太が発作を起こして苦しむところを、目の当たりにした裕太くんと龍友くん。
不安で怖くて、落ち着けない最年少たち。
そんなみんなを見て、俺だけ逃げるみたいで、言いにくくて。
でも、涼太が目が覚めて1人だったら、寂しい気がして。
裕「ありがとう、助かるわ」
メ「そうしてあげて。大丈夫だよ、こっちは」
俺の小さく弱々しい言葉に、裕太くんとメンディーくんは優しかった。
2人の温かさに背中を押され、俺は1人、涼太の病室の中にそっと足を踏み入れた。
亜「ごめん……よく、よく、頑張ったね、」
まだ目を覚ましていない涼太の右手を包み込み、そう呟いた。
たまに、たまに思ってしまうんだ。
発作を起こして、生死を彷徨ったとき。
俺らは間違いなく、涼太が助かる道を選ぶ。
発作が起きれば救急車を呼んで、なんとかして助けてもらおうとする。
でも。
それは本当に、涼太のため？
それによって涼太はまた、苦しむことになってない？
生きてて欲しい。
それは本当に、俺らだけのエゴじゃない？
亜「…りょーた、わかる？」
なんて考えていたのは、どれくらいだったのだろう。
涼太の手が、まぶたが震えた気がして。
亜「りょーた、りょーた？わかるー？亜嵐くんだよ」
優しく声をかける。
涼「…っ、」
亜「涼太っ…わかる？亜嵐くんだよ、ほら、」
震える声の俺に、涼太は微かに頷いてくれた気がして。
胸を撫で下ろしながら、ナースコールで先生を呼んだ。
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りさ - 新作楽しみにしてます(*^-^*) (2021年11月15日 3時) (
レス) @page50 id: 96e86ff224 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめか(プロフ) - 下書きの公開楽しみです😊✨ (2021年11月13日 18時) (レス) id: e790979a11 (このIDを非表示/違反報告)
葡萄 - お父さんがめんさん、お兄ちゃんが亜嵐か、裕太かがいいです (2021年11月2日 12時) (レス) @page50 id: 9560844fb8 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 涼太くんがいいです(*^-^*)新作楽しみにしてます(*^-^*) (2021年10月31日 3時) (レス) @page50 id: e43e150c6b (このIDを非表示/違反報告)
さらん - あらんくんがいいです (2021年10月29日 11時) (レス) @page48 id: d9f6645eb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：jdhchebbdn | 作成日時：2021年8月7日 21時
