#17 ページ17
side龍友
龍「裕太くん、救急車っ！」
裕「おんっ！」
あいにく2人ともスマホをリビングに置きっぱなしで、裕太くんが急いで部屋を出て行った。
龍「涼太、涼太っ…大丈夫やで、すぐ楽になるからなっ！」
真っ青な顔で、必死に酸素を取り込もうと薄く開かれた唇。
弱々しくて、不規則な呼吸。
龍「涼太、すぐに、すぐに救急車来るからなっ…大丈夫、頑張れよっ…」
何をしてあげればいいのかもわからない。
ただ、涼太の名前を呼ぶばかりで。
抱きしめたい。
でもそれは、しちゃダメな気がして。
涼太の手を包み込み、ただ話しかけるしかできなかった。
裕「救急車呼んだでっ！」
バタバタと忙しなく入ってきた裕太くん。
そして。
裕「涼太くん、頑張れっ…これ、息…できてない、よなっ…」
龍「やばい、よな、どうしよ、涼太っ！」
裕太くんの一言で、血の気が引いていくのがわかった。
息ができていない。
それは最悪の事態が浮かんでしまうワードだった。
裕「苦しいな、苦しいよなっ…頑張ろ、息吸おうやっ…」
裕太くんは、冷静だった。
涼太の顎を持ち上げ、いつだったか学んだように涼太の気道を確保して。
裕「頑張れ…頑張ろうな、一緒におるからっ…」
裕太くんのそんな言葉を、他人事のように聞いていた。
いつしか包み込んでいた手を離し、本当に他人事のように遠くから見つめていた。
裕「龍友くんもほら、来てあげてや。大丈夫、大丈夫やから、涼太くん、頑張ろうなっ…」
そう言われて、涼太に近付くけれど。
涼「ﾋｭｯ……ﾊｧｯﾊｧｯ………ｶﾊｯ、ﾋｭｯ…」
龍「んっ…！」
真っ青な顔つきの涼太は、今にも消えそうで。
見てられなくて、また後退りしてしまう。
でも。
裕「龍友くんっ！…涼太くん、頑張ってんのに…(泣)」
叫ぶように話す裕太くんの声は。
震えていて。
頬には、大粒の涙がいくつも流れていて。
怖いんだ、みんな、怖い。
龍「…っ、涼太、もう救急車、来るからなっ…(泣)」
溢れ出る涙は止まらないけれど。
それでも涼太のそばへ行って。
また涼太の手を包み込んで、ギュッと握る。
どれだけの時間が経ったのかは、わからない。
気付けば病院にいて、目の前には、お医者さんがいて。
小さな部屋の中にいた。
横にレントゲン写真のようなものもあって。
僕の背中をさすってくれていたのは、メンさんだった。
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りさ - 新作楽しみにしてます(*^-^*) (2021年11月15日 3時) (
レス) @page50 id: 96e86ff224 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめか(プロフ) - 下書きの公開楽しみです😊✨ (2021年11月13日 18時) (レス) id: e790979a11 (このIDを非表示/違反報告)
葡萄 - お父さんがめんさん、お兄ちゃんが亜嵐か、裕太かがいいです (2021年11月2日 12時) (レス) @page50 id: 9560844fb8 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 涼太くんがいいです(*^-^*)新作楽しみにしてます(*^-^*) (2021年10月31日 3時) (レス) @page50 id: e43e150c6b (このIDを非表示/違反報告)
さらん - あらんくんがいいです (2021年10月29日 11時) (レス) @page48 id: d9f6645eb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：jdhchebbdn | 作成日時：2021年8月7日 21時
