常連さんのツイッター事情【浦島坂田船】 (ページ27)

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ツイート２３ページ27

「は、早く来すぎちゃったかな～……？」

約束の日。来る日曜日。
さかたんからのラインは結局、『とりあえず日曜日の１０時くらいに文房具店にいてくれたら嬉しい！』との文章と、またもや可愛らしい、お願い……と壁からひょっこり顔を覗かせるわんこのスタンプで終わってしまっていた。

可愛いけど何が詳しく話すですか～っ！なんて、当然そんなラインをさかたんに返せるはずもなくとりあえず、了解しました、のスタンプを送ってそのあとすぐに後悔した。

(うぅ……そんなスタンプ送っちゃったらもうこれ以上詳しく聞けない……)

今になってもその後悔をずるずると引きずってきてしまっているのが事実。

どこに行くかもわからないのにどう服装やらいろいろ決めるって言うんですか……これでも頑張ってコーディネートしてきたんですからね普段見ないファッション雑誌とか立ち読みしてきたんですからね……

テンションが下がりそうなのを必死に紛らわすように、せわしなく前髪を整えたり、腕時計を見たり、周りをキョロキョロ見たり、しまいには文房具店の隣にある玄関の扉をガラガラと開けて外に出てきたおばあちゃんを驚かしてしまう始末。

「っわ～！ごめんおばあちゃん、大丈夫！？不審者じゃないよ……！」

もう少しで転げ落ちる勢いで驚かれてしまった。大丈夫だよ、なんて言ったって全然そうに見えないので背中を優しくさすってやる。いや、私のせいなんだけど心臓に悪いですおばあちゃん……

「ごめんねぇ。朝っぱらだからかねぇ」

「おばあちゃんが謝らなくていいよ、謝るのはむしろ私の方……！」

「んーふふ。なんだか今日は一段とおめかししてるねぇ。今日はどこか出かけるのかい？」

「えっ」

おばあちゃんスキル発動『話が飛ぶ』！！

当然そんなこと言われるなんて思ってもいなくて、そうか、これおめかししてるに入るんだ……と勝手に納得。そして、ふと頭に浮かぶ。

(あれ、おめかしして一緒に出かける男性を待ってるって……)

……デ、デート！！？

もしかして、いや、もしかしてじゃなくてもめちゃくちゃデートなんじゃないか！？

え、うぇ、え、どうゆうこと！？

「ごめん、Aちゃん遅れた～！あれ、おばあちゃんもおる！」

「ひぇっ」

ご本人登場はまだ早い