俺の方が愛してるよ (ページ10)

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表編6 ページ10

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今日マークさんの所へ行って病室に入ると

マークさんのお母さんがいて

「あら、Aちゃん。こんにちは」て

ものすごく気さくに声をかけてくれたから緊張せずにすんだ

MK母「マークもうちょいで帰ってくると思うから」

『そうですか。マークさんはどこに？』

MK母「さっきお風呂入りに行ったのよー。てか、毎日来てるんだって？疲れてない？大丈夫？」

『はい。全然大丈夫です』

MK母「その、マークってたまに突拍子もないこと言い出すのよ。それでもし何か困ったことがあれば遠慮なく言ってね？」

『はい。でも大丈夫ですよ。ありがとうございます』

そんな話をしてたら

車椅子に乗ってマークさんが帰ってきて

私を見つけると微笑んで、私の側までやってきた

MK「今日来るの早いね」

『はい。今日は掃除当番じゃなかったので』

MK「そっか。あ、ねぇ母さん、Aにあれあげた？」

MK母「まだ渡してない。マークから渡した方がいいんじゃないの？」

MK「あー、じゃあそうする」

それで、マークさんがお母さんから受け取った物を

「これ、Aが好きだったらいいんだけど」て

ラッピングされている紙袋をくれた

その中は、水色のハンカチと桃の香りのハンドクリーム

それからパイナップルのお菓子が入っていた

私、マークさんに自分の好きなもの話したことあったかな？

なんか、パイナップルの話はした覚えあるけど

水色が好きとか、桃の香りが好きとか

そんなの言った覚えなかったけど、そんなのはどうでも良くて

プレゼントのチョイスが最高すぎてびっくりだ

『私の好きなものばっかりです。ありがとうございます』

MK「よかった。やっぱり水色で正解だね」

『私の好きな色よく知ってますね』

MK「Aの持ち物、ほとんど水色だからねㅎ」

『あ〜、なるほどㅎ』

そしてプレゼントを渡し終えると

「じゃあまた来るね」てマークさんのお母さんは帰って行った

『これ、凄くいい香りですね』

MK「だよね。俺もその匂い好き」

『マークさんも桃の香り好きなんですか？』

MK「うん。……好きだよ」

そう言って見つめられるから、ちょっとドキッとしたけど

別に私に好きって言ってるわけじゃないじゃんって

我に返って動揺している自分に羞恥心を感じた

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