俺の方が愛してるよ (ページ27)

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MK said

そしてAは、俺の頭や足を見ては何度も申し訳なさそうな顔をすると

何かを考えるように「あの……」て声を発した

『あの、おこがましいかもなんですけど』

「ん？」

『何か、お手伝いできることとか、やって欲しいこととか、そういうのがあれば私が引き受けます』

Aは突然そんなことを言い出したんだけど

まって、これ俺にとっては好都合じゃない？て思った

「………、なんでもいいの？」

『はい。あ、でも、私ができる範囲内であれば、ですけど』

全く関係はないけど、言ってみる価値はあるよね

そう思って平然を装って、内心は緊張しながら

「俺と付き合ってくれない？」て言った俺に取っての告白は

Aにはただの提案にしか聞こえてないんだろうな

『え、私なんかと付き合って、なんのメリットがあるんですか？』

「んー、俺が入院してる間の話し相手とか、リハビリのサポート役とか、色々あるよ？」

『それは別に付き合わなくてもやりますよ』

「彼女じゃない人に俺のリハビリ姿とか見られたくないもん」

『あ、そうなんですか？』

「うん。Aだって、俺と付き合ったら罪悪感少しは無くなるでしょ？」

『あー、なるほど。そういうことなら』

「じゃあ今からAは俺の彼女ね？」

『わかりました。精一杯努めます』

危ない、Aが納得しそうな理由を並べてみたけど

最後の方はなんか脅しみたいな言い方になっちゃったかな

「罪悪感が少しは無くなるでしょ？」なんて

Aのために提案したんだよ、みたいに聞こえたかな

まあ、それならそれで？

Aの罪悪感を弄ぶようで悪いけど

俺が「別れよう」て言わない限り

Aはきっとこの関係を自分から切る事はないだろう

だって、自分のせいで俺が怪我したって思ってるもんね

でもこれでさ、しばらくはAと一緒に過ごせるし

直接話してみたかったし、触れてみたかったっていう俺の願望が叶うから

このまま、俺とAの関係を、誰にも邪魔されたくないと思った

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