俺の方が愛してるよ (ページ23)

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高校サッカーは初めて見たけど

どうやら今回はN高が余裕で強いらしく

どの場面でも順調に点稼ぎをしてるように見えた

そしてマークくんは復帰後すぐスタメンで

ちょうどこの時期は3年生が引退して世代交代だから

2年のマークくんとジョンウくんともう1人のお友達が主に活躍しているようだった

それで、この試合を見てて思ったことは

もちろん、マークくんのサッカーはすごいなってことはそうなんだけど

あんな楽しそうにサッカーをするマークくんの数ヶ月を奪ってしまった罪悪感と

こんなに元通りなら、私の役目はもう終わりかなって

そんな悲しさを感じた

それに、PKを決めるマークくんはすごくかっこよくて

N高の応援組やコート外の人たちからの歓声で包まれてて

やっぱり、マークくんはすごいなって思った

そもそも、こんなにかっこよくて優しくて心が綺麗な人が、私なんかを好きなはずないじゃん

今まで相手にされてたからって、何調子乗って悩んでたんだろう

そりゃミンジュさんも私の事嫌いだよな

そんな風に思ったら、ちょっと自分の惨めさが際立って

同じ土俵にすら立ててないじゃんって、悲しくなった

お昼休憩になると、マークくんは

わざわざ私の方にジョンウくんと来てくれたんだけど

この優しさをあと何回目にできるかわからないから

存分に目に焼き付けておこうと思った

MK「うわっ、これめっちゃ美味い」

MK母「おっ。それはね〜Aちゃんが作ったのよ〜」

MK「え、Aが作ったの？」

『うん。美味しい？』

MK「うん、めっちゃ美味しい。ありがとう」

『ふふ、よかった』

MK「あとどれ作ってくれたの？」

『あとはね、これとこれだよ』

MK「すご、てかうまっ。母さん、料理上手な娘ができて良かったねㅎ」

MK母「ほんとよ〜！マークもお父さんも料理は全然ダメなんだからㅎ」

そんな話を聞きながら、親がいない私からすると

娘って言われて嬉しくて、なんか泣きそうになったけど

ジョンウくんが私の作ったのを食べて

マークくんに若干キレられてるのを見て

涙もいつの間にか引っ込んでいた

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