俺の方が愛してるよ (ページ2)

今日:191 hit、昨日:676 hit、合計:161,778 hit

・ページ2

︎ ︎ ︎

申し訳ないっていう気持ちしかなくて

病室の彼の名前も見れず、下を向いておばさんの後に続いて入ると

頭に包帯を巻いて、足は頑丈に固定されている彼と

隣に座る御両親が目に入った

それを見た瞬間、余計に罪悪感がすごくて

おばさんと御両親が何かを話し出す前に

彼に思いっきり頭を下げて「すみませんでした」て言ってた

彼は今まで当たり前の生活をしてたのに

私なんかを助けたことによって

こんな怪我をするはめになるなんて

申し訳なさ過ぎて謝ることしか頭になかった

「なんで謝るの？君はなんにも悪くないじゃん」

『いや、でも、怪我までさせてしまったので』

「俺は君が死ななくてよかったと思ってるよ」

『そう、ですか。助けていただいて本当にありがとうございます』

「全然。俺もちゃんと生きてるし。だから謝らないでよ」

『……はい。ありがとうございます』

この人、心まで綺麗な人なんだ

私とは大違い、生きてる世界が違うんだなって

そんなことを思った

それから、彼の御両親にも

「謝る必要なんてないよ。信号無視した運転手が悪いんだから」て

息子に怪我を負わせた私を励ましてくれて

施設のおばさんも頭を撫でてくれたけど

全く罪悪感は消えなかった

そんな私の気持ちを読み取ったのか

彼が「俺、この子と話すから2人にしてくれない？」て

私が話しやすいような空間を作ってくれた

「あのさ」

『はい』

「そんな悪く考えないで？本当に俺大丈夫だから」

『……、はい。ありがとうございます』

「まあ、そう言っても無理あるか」

そんな感じで話し始めて

途中で、「あ、俺イ・マーク。君は？」なんて

お互いに名前を教え合ったり

マークさんが高校2年生だと言うことを知った

MK「AはS高なんだね」

『はい。マークさんは？』

MK「俺はN高だよ。それでサッカー部」

『サッカー部……』

その言葉を聞いて、また罪悪感が押し寄せてきて

「サッカー部なのに、足……」て

心の声がただ漏れだったらしい

︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎