愛執と偏愛は隣り合わせ (ページ20)

今日:18 hit、昨日:204 hit、合計:86,799 hit

・（HC）ページ20

︎ ︎ ︎

HC said

朝、3人といつも通り一緒に登校して

いつもならA組の前でAを見送るが、今日は俺のミッションがあるのでAに続いて教室に入った

「ジェミナ」

JM「え、なに？」

『めっちゃ驚いてるㅎ』

JM「だって、そんな関わらないから」

「はい。これ」

JM「……ありがとう。え、なにしたの」

「んー。Aがいつもお世話になってますってやつ」

それから馴れ馴れしくジェミナの肩を組んで、こいつだけにしか聞こえないように耳元に近づいて

「でも、Aは俺らのだからね」て言い放った後

わざと、好きで仕方ないって顔でAの頭を撫でて教室を出た

あー、まじ傑作なんだけど

あのジェミナの顔見た？可哀想にね？

好きになった子が誰かの物だったなんて可哀想すぎる

まあ、俺にはそんな気持ち一生分からないだろうけど

その日の放課後、この目障りなキム・ミンジに捕まって何となくリアクションしたり相槌を打っていれば

約束通りAがやってきた

HC「あ！Aだー」

『迎えに来たんだけど？帰るよー』

HC「はーい、ちょっとまってて」

そう言って自分の机に戻ってカバンを取れば

Aは俺の目の前で立ち止まると、俺の首に腕を回してあの子に見せつけるようにキスをした

「どうしたの？」

『今日はまだしてなかったでしょ？』

「おはようのちゅーなら遅いけど？ㅎ」

『じゃあ帰ろうのちゅーってことにするㅎ』

「何それ、可愛いねㅎ」

『ふふ、早く帰ろう。ジェノとソミ待ってるよ』

「うん。あ、ミンジさんも気をつけて帰んなね」

そういい逃げしてその子の言葉も聞かずに教室を出たんだけど

いや、正直最高すぎる

Aからのキスも珍しいのに学校でなんてまじレアなんだよ

しかも「帰ろうのちゅー」てなに？可愛すぎない？

そんなことを思いながらニヤけてる顔を隠して学校を出ると

駅までの道でジェノとソミにめっちゃ不思議な顔をされた

それに俺の顔を見てAは若干呆れてたし

いや、呆れんなよ。大体Aが俺のこと不安にさせるのが悪いじゃん

だからこうやって俺は試さないと安心できないんだよ

もっと俺らだけを見て、俺らだけを考えて欲しいのに……

まあ、でもこれであの目障りな子もいなくなるかな

ぜーんぶAのおかげだね

︎ ︎ ︎