愛執と偏愛は隣り合わせ (ページ19)

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家までの10分程の距離、ドンヒョガは絶対に荷物を持ってくれるんだけど

袋を持ってない手で、私が居なくなっても分かるように手を繋いで歩くのにも慣れたものだ

あ、この手を繋ぐやつね？

これは幼稚園の時からの名残なんだけど

主に私とジェノはフラフラしててすぐ誰かに連れてかれていなくなるから、よくソミかドンヒョガに手を繋がれていたんだ

それで、私とジェノが一緒に居なくなるとジェノが手を繋いでくれて、2人で大人しく待ってることもあったな

HC「なあ」

『ん？』

HC「1人目障りな子がいるんだけどー」

『うん』

HC「Aちゃんがどうにかしてくれなーい？」

あと、たまにこういうことも頼まれる

ドンヒョガ限定だけどね

『………どちら様？』

HC「2-C組、キム・ミンジ」

『………ドンヒョガ』

HC「なーに？」

『すっごいめんどくさい子に好かれるのどうにかしてよ』

HC「だってー、勝手に好かれちゃうんだよー？まあ、俺モテるからさ？」

『そうだねー』

HC「ほんとに思ってんのかよそれㅎ」

『もちろんㅎ』

ソミとジェノが離れていかないのがわかってるから2人には何もしないけど

ドンヒョガは、1番離れる可能性がある私をこうやって試してくるんだ

この前は女の先輩が目障りだからって、私にどうにかさせてきたしね

HC「あ、今面倒くさいって思っただろ」

『思ってても何とかしてあげるから、それでいいでしょー』

HC「面倒くさがるなよ。俺からの愛情表現じゃーん」

『どこがですかねー？』

HC「え、何言ってんの全部だろ」

こんなおかしなことを突き通すドンヒョガは

いいコマを見つけてはその子たちの前で私がドンヒョガを自分の物のように扱って

それをその子たちに見せつける瞬間が安心材料なのか、それとも愛情確認なのかはわからないけど

この子が1番おかしいことをするんだよ、ほんと困るよね

『なんでかな、ほんとㅎ』

HC「なにがー？」

『ソミとジェノならスキンシップして大好きって、1番だよって伝えればそれで満足してくれるのに』

HC「生憎、Aの場合は不安なのでそれだけじゃ無理。てか不安にさせるお前が悪いだろ」

ほら、こうやって自分の理想を壊さないためなら、試すことへの抵抗は全くないみたい

まあ、不安にさせてる私も悪いけどね

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