小説家の恋愛事情 (ページ10)

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満足するならページ10

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特に何も言われてないが

基本的に、ジェミナの部屋には入らないようにしてるんだけど

たまに寝ている時にうなされてる声が聞こえるから

そういう時だけ、ジェミナの近くに行って

落ち着くまで頭を撫でてあげるようにしている

そして今も、仕事のキリが良くて

そろそろ寝ようかなって思って部屋に向かおうとした時

そのうなされてる声が聞こえたから

ゆっくりとジェミナの部屋に入った

何にうなされてるのかは分からないけど

少しの間撫でてあげると安定するから

いつもそうしてるんだけど

『起こしちゃった？』

JM「………Aヌナ」

『ん？』

JM「どこにも行かないで」

『うん、ここにいるよ』

こうしてる間に目を覚まされるのは初めてで

どう声をかけていいか分からなかったけど

きっとその夢はソヒョン先生のことだったりするのかな

私はここにいるから大丈夫だよって

そんな気持ちを込めてまた頭を撫でても

まだ不安そうな顔は無くならない

『ジェミナ、どうしたい？』

JM「………行かないで」

『一緒に寝る？』

JM「うん」

『わかった』

一緒にいて、望んでいることに応えることで

そのうなされていた記憶が薄れればいいけど

そしてジェミナのベッドに入って、向かい合わせになると

それでもまだ不安そうな顔が消えなくて

やり方が合っているかは分からないけど

私の腕の中に収めて

ジェミナの不安がなくなりますようにって

そう思いながら抱きしめた

そうすると背中に腕が回って

私から離れないとでも言うくらいに、結構な力で抱きしめてくるから

私に弟がいたからこんな感じかなって

不謹慎だけど、少し微笑ましくなった

次の日の朝、目が覚めると

私が抱きしめていたはずなのに

立場が逆で、私がジェミナの腕の中に収まってて

あれ？て思ったけど、ジェミナが眠れたならなんでもいいか

『ジェミナ、おはよ』

JM「………ん、うん、おはよ」

『ねぇ、ジェミナ』

JM「ん？」

『学校休んでもいいんだよ』

そう言って少しだけ逃げ道を作ってあげれば

「………そうする」て素直に教えてくれるけど

いつもはあまり自分の気持ちを言おうとしないから

もう少し、子どもでもいいんだけどなって思ったりもする

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