小説家の恋愛事情 (ページ27)

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カフェから出て次の目的地に向かうと

ナビに案内されたのは、美しい湖が広がる場所だった

『こんな所よく知ってるね』

JM「綺麗な所で写真撮ってみたいなって探してたら見つけたの」

『確かに、いい写真撮れそう。それに、割と家から近いんだね。初めて知ったよ』

JM「電車でも来れるみたいだよ。人もそんなにいないし、Aヌナも周り気にしなくて済むかなって」

芸能人ではないし、別にプライベートをいつも誰かに見られてるってわけじゃないけど

やっぱり人が多いと話しかけられる回数も多くて

1人で気楽にっていうのは昔より難しくなったから

私の事を考えてこういう場所を選んでくれるジェミナに、心が温かくなった

『え、ジェミナ！ここに小さい魚いるよ！』

JM「ふふ、ほんとだね」

『やっぱり水が綺麗だとここからでも魚って見えるんだね〜』

JM「そうだね。………(ｶｼｬｯ)」

『今回もいいの撮れそう？』

JM「うん。Aヌナ」

『ん？』

そう、名前を呼ばれたのでジェミナの方に振り向けば

そのタイミングで写真を撮られた

『ふっ、また私の事撮ってるの？飽きない？』

JM「全然飽きないよ。何枚でも撮らないと」

『そう？それならいいんだけどㅎ』

JM「ねぇ、Aヌナ。一緒に撮ろうよ」

『いいよ？そのカメラで撮るの？』

JM「こっちでも撮るし、スマホでも撮る」

『いいよㅎ』

そして、ジェミナに誘導されるままに2人で密着して

いくつかポーズもして写真を撮ったんだけど

途中でジェミナが写真を撮っていた夫婦に声をかけて、カメラを預けると

JM「Aヌナそのままね」

『うん、撮ってくれるんだって？』

JM「そう。頼んだの。Aヌナはカメラ見て笑ってね」

『わかった』

またジェミナに言われた通り、カメラだけを見て笑うと

後ろからジェミナに抱きしめられて、その状態でそのまま写真に収められた

撮ってもらった写真を見て、なんだか恋人のようで少し照れくさかったけど

ジェミナはその写真をものすごく優しい目で見てたから

ジェミナが満足したのなら、それでいいかなって思った

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