小説家の恋愛事情 (ページ21)

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嫉妬と優越感ページ21

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JM「Aヌナ」

『ん？』

JM「これなに？」

そう言ってチラつかせて来たのは

この前撮影した雑誌の宣材写真の資料だった

『あぁそれね。雑誌の写真』

JM「それはわかるよ。じゃなくてこの写真」

『ん？綺麗に撮ってもらえたと思ったんだけど？』

JM「そりゃ綺麗だよ。Aヌナは綺麗だもん」

『ふふ、ありがとう』

JM「じゃなくて、俺こんなに脱ぐとか聞いてない」

『まあ、女の色気特集だからねㅎ』

JM「まじで、はぁ……」

なんでそんなにバツが悪そうなんだろう

そう思って聞いてみたんだけど

『なーに？ブスじゃないからお友達に見られても恥ずかしくないと思うんだけど？』

JM「いや、絶対買わせないし」

『なんでよー。貢献してもらおうよㅎ』

JM「だめ！Aヌナが綺麗なのは十分知れ渡ってるんだから、こんなに脱ぐ必要ないじゃん」

『心配してくれてる？それとも歳的な問題？』

JM「ただ、俺が嫌なだけ。Aヌナが綺麗なのは俺だけ知ってればいいじゃん。他の人に知られる必要なんてない」

ああ、要は嫉妬してるわけか

私なんかに嫉妬してくれるなんて

ジェミナもまだまだ可愛いな

『ふふ、嫉妬？』

JM「そうだけど」

『嫉妬なんて珍しい。ジェミナも感情豊かになってきたね？私嬉しいよ』

JM「嬉しいの？」

『そりゃ嬉しいよ！ジェミナは昔から自分の中で解決して相手に言おうとしないからさ？だから私に言ってくれるのは嬉しい』

そう答えると、ジェミナはその資料を机に置いて私の前までやってくると

ギュッと抱きついて私の首に頭を寄せた

JM「じゃあ、好きな時にこうしていい？」

『うん。いいよ？』

JM「理由がなくてもいいの？」

『うん。なくていいよ、理由を聞いて欲しい時だけ言ってくれれば』

JM「じゃあ、そうする」

そう言って、もう少しだけ腕の力を強くした

だから私も、ジェミナが素直になって嬉しいから

心が温かくなって気分がよくて

ジェミナが離れるまで頭を撫でた

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