小説家の恋愛事情 (ページ18)

今日:22 hit、昨日:105 hit、合計:70,042 hit

・ページ18

︎ ︎ ︎

打ち合わせ当日

苦手な人に会うのはやっぱり憂鬱で

朝から大人気なくソファーで駄々をこねていたら

「Aヌナー、頑張ろうね〜？ㅎ」て

ジェミナに頭を撫でられて

もう、私が年下なのか？と思うくらいジェミナが大人に見えた

監督「どうもー！！お邪魔しますねー！」

助監督「お邪魔します」

PD「今日はありがとうございます、お邪魔します。こちらどうぞ」

『あ、わざわざお菓子まで。ありがとうございます』

そしてソファーに座ってもらって、私たちの方は

左からジェミナ、私、編集者さん、という順に座った

監督「いやー、A先生に会えて光栄ですよ〜！実物の方がいけてますね〜！！ㅎ」

『ありがとうございます』

監督「あの、そちらの男性は？」

『ジェミナです。アシスタントの役割で今日は彼にも出席してもらいました』

監督「随分と若そうですけど？」

『私と歳は近いですよ。随分と興味がおありなんですね』

監督「いや〜、実は隠し子が居たとか？そんな噂もありましたしねㅎ」

『残念ですが子どもは授かってないですね』

監督「そうなんですね〜。結婚のご予定とかは？」

『ないですね。すみません』

PD「あの、A先生のお時間が押してしまうので、本題に移りましょう」

監督「あ！そうでしたね〜！」

この監督さん、噂通り失礼だし品の欠けらもないな

今はPDさんが遮ってくれたけど

この人と次の仕事はないなってこの瞬間に決定した

それからドラマの脚本の構成や、この部分を変更したいとか

そんな話を持ちかけられて対応して行くと

ドラマに関しては問題ないんだけど

またプライベートについて探ってくるから

ほんと、この監督さん苦手だなって

本人の目の前でため息が出そうになった

監督「トイレを借りてもいいですかね？」

『あ、はい。廊下を出て左です』

監督「ありがとうございますー！」

そしてトイレに見送った瞬間

ちょっとだけ緩んだけど、まだお客さん2人いるんだったわ

JM「Aヌナ、そろそろ時間」

『あ、そうだね』

PD「時間お掛けしてすみませんでした。監督帰ってきたらすぐ帰りますので」

『いえ、作品楽しみにしてますね』

そしてジェミナの助け船を利用して

監督さんがトイレから帰ってきた後、すぐにお見送りをした

︎ ︎