仲良くならなきゃね (ページ28)

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到着した電車に乗ると

いつも乗る電車よりは空いてて立ってるのも楽そうだな、なんて思ってたら

動き出すギリギリで、あまり顔を合わせたくない人が乗ってきて

咄嗟に外側を向いてたドンヒョクの背中に隠れた

HC「え、なに」

『ドンヒョクの目の前にいる私と同じ高校の人、わかる？』

HC「うん。あの人だろ？」

『うん。その人先輩なんだけど、遭遇すると話長いからまじで気づかれたくない』

HC「なに、付きまとわれてんの？」

『まあ、なんか、うん。好かれてる、気はするけど。とりあえず私車両変えるから、その人が下向いたら教えて』

そう、後ろから小声でドンヒョクに伝えると

ドンヒョクが隣にいたジェノに何かを伝えてから

「頭下げとけ」て言われて、その通りにしたら

私の手を取って、素早く4号車の方に向かって歩き出した

そして4号車の3号車側まで移動すると

「多分バレてないよ」て手を離された

『ごめん、ありがとう』

HC「うん。でも、そういうのはちゃんと断れよ。じゃなきゃ一生ああいうやつは付きまとってくんぞ」

『うん。……でも、同じ委員会だし地区会も一緒だから言いづらくて』

そう言って少し下を向くと

「はぁ……。だからS高にしろって言ったのに」て

若干呆れてため息をつかれた

その言葉に何かを返そうとしたけど

S高の最寄り駅につくアナウンスが聞こえたから

ここでドンヒョクは降りるし

「ありがとう、じゃあね」て伝えると

HC「……誰にでも優しくしないで」

『え、うん、？』

HC「まじで俺以外から好かれるのどうにかしろよ」

『どうにかって、』

HC「あと、"じゃあね"じゃなくて"またね"にして」

『あぁ、うん。またね』

なんだ今日、注文が多いな、どうした？

なんて思いながらそう返すと

HC「なんかあったら絶対連絡しろよ？」

『うん。ありがとう』

HC「じゃあ、気をつけて学校行けよ」

『うんㅎ』

HC「……なんだよ」

『いや、パパみたいだなってㅎ』

HC「は？やめろよㅎ 彼氏一択だろ」

え、彼氏……？

まあ、同じ歳だしそれが妥当だけど

また思わせぶりじゃんって、思ってたら

電車が止まったと同時に「またな」て

私の頭を撫でて電車を降りて行った

はぁ……、ほんとなんなの？

そろそろこの気持ち引きずるのもやめようかな……

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