仲良くならなきゃね (ページ23)

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・（HC）ページ23

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HC said

ケーキを受け取ってユリの家へ向かう中

Aが何かを見て足を止めた

で、どうしたんだ？なんて思いながら目で追うと

「メロンパン、数量限定、残り1個」という貼り紙があって

あぁ、そういやAってメロンパン好きって言ってたなって思い出して

足止めちゃうくらい好きなんだって考えたら

ものすごく可愛くてさ

『ありがとう』

「ううん。残っててよかったね」

『うん。ここのメロンパン、いつも売り切れるの早いから残ってるの久しぶりに見た』

「あー、だからか」

『ん？』

「いや、なんでもない」

で、まあ俺ってAに弱いからさ

欲しそうにしてたから、これからケーキ食べんのに買っちゃったんだよね

でも、買ってすぐに食べ始めて

「美味しい！やっぱりここのは美味しいね」て

目をキラキラさせながら食べてんだよ？

なんだこいつ、可愛すぎんだろ

『ドンヒョクもメロンパン好きなの？』

「あー、パンはあんま食べないけど、メロンパンは好きかな」

『そうなんだ。まあ美味しいもんね』

とまあ、Aが美味しそうに食べるから

咄嗟に「メロンパンは好きかな」とかめっちゃ嘘ついちゃった

ほんとは好きとかじゃなくて、めっちゃ普通なんだけどね

『ねぇ』

「ん？」

『ケーキ食べれなくなっちゃうかな』

「あー。まあ食べれなかったら残せばいいよ」

『そうしようかな』

そんな内容のない会話でも

なんか、Aといると不思議と心地いいし

いつもせっかちな俺がゆっくりできるから

安心できるし、好きだなって思うんだよね

それで、Aが食べ終わるのを待ってたら

屋根の下で食べてたんだけど

降ってた雪がAの頭についてさ

「あ、頭に雪ついた」

『あ、ほんと？こっち？』

「そう、そこ」

場所が定まると、見えないくせに

気持ちは上目遣いで頭を見ながら雪を払ってたんだけど

その動作が自分で頭を撫でてるみたいでめっちゃ可愛くて

まじで抱きしめそうで危なかった

うん、まだだよね

まだ好きって言っちゃダメだと思うんだ

受験前だし、Aは全然俺に気がないと思うし

だから、今は好きって言うの我慢するからさ

伝える時が来たら、その時は、Aの気持ちも教えてね

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