Then I'll cast a spell.Ⅱ【ハリポタ妄想会】 (ページ19)

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この星空をページ19

「リリー！やだよ…こんなの絶対私なんか似合わない…！！」

胸元の大きなリボン、ふんわりと広がった藍色のパニエ
普段彼女はしないであろう編み込みの髪型に高いヒールのある靴

今夜はホグワーツでも稀にしか無い一夜限りのダンスパーティー

「もう！！今日だけなんだから！お願い！イオリ！……あーあ…私が折角選んだのに…」

恥ずかしがって俯く彼女の目の前には赤いドレスに身を包んだ可憐な少女、リリーが何とかイオリを説得しようと試みていた

「はぁ…`今日だけ´だからね！？」

粘るリリーに遂に負けたイオリは憂鬱そうなため息をついて承諾した

「本当！！やったわ！ジュリア行きましょ！」

リリーはどうせイオリが承諾することを分かっていたのだろう

先程の態度とはうってかわって急に顔を綻ばせると隣で一生懸命リボンを結んでいるジュリアの方を向いた

「ま、待って！結べない…！」

ジュリアは幼い彼女らしい桃色のふんわりとしたドレスだ
ふわふわの髪の毛は二つに結んである

「はい、出来たよ！」

イオリは器用な手付きで薄桃色のリボンを結ぶとジュリアを鏡の前に立たせた

「どう？バッチリ？」

皆ドレスは新学期前に洋装店で買ったものだ

イオリのドレスはリリーが誕生日にくれた物だが

「うん！ありがとう！」

ジュリアはくるりと優雅に一回転すると嬉しそうにお辞儀をした