想像以上のお返し ページ23
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健太くんの「待て」の意味が気になって全然リハーサルに集中できなかった。当の本人は呑気に翔平と喋ってる。私に背を向けて喋ってる健太くんに静かに近付くと背中にぎゅっと抱き着いた。なのに、健太くんは後ろを振り返ろうともしない。…ひどい、私より翔平優先なんて。
「わんわんわんっ！」
犬の鳴き真似をすると健太くんに抱き着く力を強めた。
「健太さん、このままじゃ俺が噛まれます」
翔平が話を止めてくれてようやく振り返った健太くんは私の前髪を梳くように撫でた。その手が心地良くて思わず目を閉じる。………って、違う！
「健太くんっ、待ちくたびれた」
「ひひっ、じゃあ帰るか」
慌てて着替えを手に抱えるとトイレに向かった。リハーサル着から私服に着替え終えると鏡の前で髪を整える。トイレを出るとリュックを背負ってる健太くんが壁に凭れていた。
「……なんか、昔に戻ったみたい。こうやって着替え終わるの待っててくれるの嬉しかったなぁ」
昔と違うのは今は堂々と腕を組んで歩けるようになった。隣に並ぶ健太くんを見上げると健太くんも私を見つめて笑みを浮かべていた。
「あの頃さ、Aが着替え終わったあとにいっつもリップ塗り直してたの気付いてたよ。かわいいなぁって思ってた」
「ふふ、幸せだったなぁ。あの頃」
思い出話に花を咲かせてるとあっという間にマンションに到着した。エレベーターに乗り込んで健太くんが住んでるフロアの数字を押そうとすると、なぜか健太くんに止められた。健太くんが押した数字は私が住んでるフロアでもない数字。
「健太くん、どういうこと？」
「いいから、いいから」
エレベーターを降りると私達が住んでいるフロアより見るからに部屋数が少ない。慣れた手付きで鍵を開けるとそこには家具が一切置いてない部屋が広がっていた。
ねぇ、待ってよ。まさか、こんなにすぐに行動に移すとは思ってもみなかったから心の準備ができてない。
「じゃーーん。ここが俺らの家。来月からさ、多分めっちゃ寂しい思いさせるから。その前にどうしても引っ越したかった」
照れたような表情の健太くんの胸に飛び込むと頭を引き寄せられてリップ音の鳴るキスをひとつ。
「あの頃より、今の方が幸せでしょ？」
何年経っても健太くんには敵わないや。
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Lala(プロフ) - Sachiさん» コメントありがとうございます！もうここからは二人を邪魔するものは何もないはず(笑)第5章は今まで以上に糖分高めで頑張りますね！ (6月27日 20時) (
レス) id: b9d8b91003 (このIDを非表示/違反報告)
Sachi(プロフ) - 更新ありがとうございます！健太くんの愛情たっぷりの爆イケモード全開ですね(⑉• •⑉)毎回きゅんきゅんしちゃってます。大変だと思いますLalaさんの無理のないペースでの更新楽しみに待ってます(*ˊ˘ˋ*) (6月17日 0時) (レス) @page50 id: dd61dcfcb9 (このIDを非表示/違反報告)
Lala(プロフ) - ひろなさん» コメントありがとうございます。大好き！って言ってもらえて嬉しいです。更新頑張りますね！ (6月7日 22時) (レス) @page46 id: b9d8b91003 (このIDを非表示/違反報告)
ひろな(プロフ) - 更新ありがとうございます！大好きなお話です。続きも楽しみにしております。 (6月4日 22時) (レス) @page45 id: 45f55b7c83 (このIDを非表示/違反報告)
Lala(プロフ) - ふーちゃんさん» お待たせしてしまってすみません。取り急ぎ更新しましたので楽しんでくださいね！ (6月4日 9時) (レス) id: b9d8b91003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lala | 作成日時：2022年2月8日 22時
