陣さんの災難 ページ14
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【side陣】
集合時間の1分前、勢いよくリハーサル室の扉が開いた。
息を切らして立っていたのはTHE RAMPAGEの紅一点でもある雪。
ボサボサの髪を隠すようにキャップを目深に被ってる。
さては、寝坊したな。
「陣さん！陣さん！ハグしてもいい？ちゃんと後ろからにするから」
「は？…ええけど、別に」
いつもそんなこと言わんのになんやねん、と思いつつもマスクの下では口元が緩むのがはっきりとわかった。
「ん？」
いつまで経っても温もりを感じへん背中に不思議に思って振り返ると、雪の姿が見当たらへん。
「っ、かいせーーおかえりっ！！！会いたかったぁぁ」
え、？
俺の視界に入ったのは今日から仕事復帰が決まった海青の背中に抱きついてる雪の姿。
あれ、？そういうこと？
めっちゃ恥ずかしいやん、俺。
「昂秀も元気そうだね。翔吾は毎日電話してたけどやっぱり直接顔見ると安心する。…ふふ、17人揃うとたのしいね！」
嬉しそうにきゃっきゃっと笑う雪に、他のメンバーも自然と笑みが溢れる。
最初こそ男だらけの中に女の子が一人ってどうなるんやろって不安でしょうがなかったけど、今では雪がおらんTHE RAMPAGEなんて考えられへん。
きっと、そう思ってるのは俺だけじゃない。16人全員がそう思ってるはず。
ふと、いっちゃんと目が合った。にやりと笑ういっちゃんに嫌な予感がして、一歩踏み出したとき―――
「雪！陣さんが俺もハグしてほしいって」
「ちょっ、いっちゃん！誰もそんなこと言うてへんわ！」
慌てて雪を見ると、ぱぁっと華やいだ笑顔で俺のもとへ走ってきた。
「陣さんっ！そんな嫉妬しなくても陣さんのことも大好きですから安心してくださいっ」
背中に感じた温もり。お腹に回された華奢な腕。ふわりと鼻を掠める女の子らしい香水の匂い。
こうやって見たらやっぱり普通の女の子やな。
「あーーー！陣くんが雪のことヤラシイ目で見てる！」
「見てへんわっ！」
RIKUさんの一言で、この日ずっとメンバーから冷たい目で見られたのは言うまでもない。
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美紀(プロフ) - ランぺ大好きです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年11月29日 17時) (
レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
Lala(プロフ) - Megさん» コメントありがとうございます。表現を褒められるのとても嬉しいです！引き続き切なさ全開になりますが、これからも読んで下さると嬉しいです。更新頑張りますね。 (2021年3月11日 8時) (レス) id: 266b0fc261 (このIDを非表示/違反報告)
Meg(プロフ) - いつも更新されるたびに読ませていただいてます！切ない感じがとても素敵です！Lalaさんの表現する言葉って優しい感じがして好きです！これからも更新頑張ってくださいね！ (2021年3月9日 19時) (レス) id: 9ec0205a78 (このIDを非表示/違反報告)
Lala(プロフ) - タムさん» コメントありがとうございます！直接的には繋がってはないのですがお酒を飲むとガードが緩くなる紅一点ちゃんというのを徐々に匂わせています。条件が出るようになった事件もちゃんと書くつもりですのでお待ちください。毎日チェックしていただき感謝です。 (2021年3月8日 15時) (レス) id: 266b0fc261 (このIDを非表示/違反報告)
タム(プロフ) - もしかしてお酒の条件って飲みかけのビールのお話と繋がってたりしますか！？毎日このお話が更新されてるかチェックするのが楽しみなぐらい面白いです！いつも更新していただきありがとうございます！ (2021年3月7日 10時) (レス) id: 2c73cc4c7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lala | 作成日時：2021年1月2日 10時
