episode 156 逃走コマンドは選び辛い ページ8
「...じゃあやっぱり、Aはまだ王宮に。」
「え、Aが？...何で。」
ルフィが聞き返すと、彼と会うまでの経緯を語りだすナミ。
彼女は王宮のプールの底にある排水口から、エレキ鳥という突然変異によって生まれた動物と共に、シキの監視下から脱出した。
脱出の前に、同じく王宮に囚われているであろうAを探す事も考えた。
しかし地理も知らぬ王宮の中を進むにはリスクが高すぎると判断し、AはAで脱出している可能性を信じやむなく一人と一匹で逃げてきたという。
「...っごめん、ルフィ。Aが王宮に居る事はシキから言われていたし、見ていたの。目の前で、Aがシキの手下に背後から...撃たれる所も。」
「！...あいつが、撃たれた。」
ナミの言葉を反復し、驚きで固まった頭をなんとか動かすルフィ。
「なのに、なのに私は見ている事しか出来なかった！...なんて無力なんだろう私。どうしよう、今こうやって話している間にAに何かあったら、」
「ま、待て。落ち着けナミ。らしくねェぞ。」
異様なナミの取り乱し方に、一旦彼女を落ち着かせる。Aが気がかりなのはルフィも同じであったが、それ以上にナミは何かを堪えているように見えた。
「ご、ごめん。その...シキが、言ってたの。………Aが持つ能力は、世界を一つ崩壊させる位なら造作もないって。」
「...崩壊。」
「そう。こんな表現酷いけど、でもAは、A自身が...爆弾そのものなんだって。」
「...。何だよ、それ。」
シキの言い回しに、握った拳に力が入るルフィ。
自分達がAの能力について知っている範囲など、たかが知れている。だからといって、まるで彼女を物体として捉えているような印象に腹を立てずにはいられなかった。
「シキはAを駒として使うつもりなのよ、そしてその手段も持っているの！それを知った上で、一人逃げてきた私はっ...私が許せなくて、」
「...大丈夫だ、ナミ。あいつなら大丈夫。多分Aがお前の状況を知っていたら、先に逃げろって言うと思う。俺も逃げる。だって絶対に俺達の所に戻って来てくれるから、Aは。お前が自分を責める必要は無いだろ。」
『ええ全く、その通り。』
とても自然に相槌をうってきた声に、目を見開く二人。
スタ、と着地音が聞こえた方向へ振り返ると、彼女はサニー号の手摺に仁王立ちで立っていた。
『...ふむ、私は三番のりだったか。一週間ぶりだね二人共。』
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ねんねこ - 主人公が最初に行ったところは、「妖精の尻尾」…？ (1月4日 23時) (
レス) @page2 id: 15c763c3c7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 休暇を求める者さん» はい！まさにその通りですね！では、休暇を求める者様は私から見て、先輩ですね！なんて憧れる先輩何でしょうか………！！ (2016年12月26日 22時) (レス) id: a4dea3cde0 (このIDを非表示/違反報告)
しずく(プロフ) - 休暇を求める者さん» もー、憧れマス！読みやすい文だし、飽きないし、！絵なんかペン入れ丁寧すぎますよ〜… (2016年12月26日 21時) (レス) id: 7e8a9f0932 (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - しずくさん» おお、こちらでもΣ(ﾟωﾟ)ありがとうございます(*^^*) (2016年12月26日 21時) (レス) id: dfb8f9f852 (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - ゆうさん» ぬおお、ありがとうございます(´；ω；`)お、怒られとるんかい！(◎-◎;)それは中々大変ですね、ゆうさんのお役に立てていればとっても嬉しいです。受験生ということは中3かな？懐かしいですね〜、私は二年前だあ( ﾟ∀ﾟ) (2016年12月26日 21時) (レス) id: dfb8f9f852 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：休暇を求める者
| 作成日時：2016年10月29日 17時
