episode 192 "戦争"の幕開け ページ44
曇天の空の下、この日。
今後ずっと歴史に残るであろう、大海賊時代、前代未聞の大戦争が繰り広げられていた。
通称、"頂上戦争"。ポートガス・D・エースの公開処刑を引き金に、海軍と白ひげ海賊団の全面衝突。
この中を一人の青年が駆ける。ただ真っ直ぐ、彼の兄の元へ。
「________帰れルフィ、何故来た！！」
処刑台の上から必死に怒号を上げるエース。今自分が居る所は非常に辺りを良く見渡せる。自分の家族が、友が、自分の為に有限の血を流している。
何だこれは、今この状況こそ処刑のようなものではないか。死ぬより余程残酷じゃないか。だって、
皆が傷を増やす度に、胸が痛む以上に辛い程の嬉しさ感じ、今更ながら命を渇望する自分が居ることを自覚させられているのだから。
_____なんておこがましい、渇望だなんて。
元帥によって暴露されてしまったのだから、もう皆は分かっている筈なのだ。
自分が海賊王の血を継いだ鬼の子であることに。
今まで何度自問自答したかわからない、"俺は生きていて良いのか"と。そんなの、今この目に映る景色を見れば一目両全だ。愚問だ。
「予定を早め、ポートガス・D・エースの処刑を実行する。」
...ああ、弟が叫んでいる。きっと今、自分の首の上には打ち首用の剣が交差されているのだろう。
じゃあ、これで最後の自問自答だ。
なあ、俺。
俺は悔いの無い人生を生きてこれたか？
(.........悔いありまくりだ、馬鹿野郎。)
書類溜め込んで良くマルコに怒られてたっけ、謝っておけば良かった。
親父にもっと体大事にしろよって言えば良かった。
もっとルフィの兄でいたかった。兄貴らしいことちゃんと出来てたっけ。
......結局、あいつに気持ち伝えられなかったなあ。
(......畜生。)
「今になって、命が惜しい...！！」
頭の上で、剣が構えられたのが分かった。皆が切羽詰まった顔で一斉に俺を見る。
その時、今まで抱いていた欲がプツッと途切れる音がした。
...ああ、そうか。
俺はいつの間にか、こんなに大勢の人を巻き込んでいたんだ。
(...やっぱり、)
________俺は、生きることなんて望めねえよ。
処刑台の床に一つ染みをつくると、彼は濡れた目を閉じた。
彼の首目掛け、剣が降り下ろされる。
その刹那、
一斉に、全ての電伝虫が大声で泣き始めた。
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ねんねこ - 主人公が最初に行ったところは、「妖精の尻尾」…？ (1月4日 23時) (
レス) @page2 id: 15c763c3c7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 休暇を求める者さん» はい！まさにその通りですね！では、休暇を求める者様は私から見て、先輩ですね！なんて憧れる先輩何でしょうか………！！ (2016年12月26日 22時) (レス) id: a4dea3cde0 (このIDを非表示/違反報告)
しずく(プロフ) - 休暇を求める者さん» もー、憧れマス！読みやすい文だし、飽きないし、！絵なんかペン入れ丁寧すぎますよ〜… (2016年12月26日 21時) (レス) id: 7e8a9f0932 (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - しずくさん» おお、こちらでもΣ(ﾟωﾟ)ありがとうございます(*^^*) (2016年12月26日 21時) (レス) id: dfb8f9f852 (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - ゆうさん» ぬおお、ありがとうございます(´；ω；`)お、怒られとるんかい！(◎-◎;)それは中々大変ですね、ゆうさんのお役に立てていればとっても嬉しいです。受験生ということは中3かな？懐かしいですね〜、私は二年前だあ( ﾟ∀ﾟ) (2016年12月26日 21時) (レス) id: dfb8f9f852 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：休暇を求める者
| 作成日時：2016年10月29日 17時
