episode 79 青い雉の溜め息は海より深い。 ページ31
鳥と鰐の小競り合いをすり抜け、海軍本部内の自室で休憩。
2日ぶりに帰って来たと思いきや、この部屋で過ごすのも今日で最後。忙しい5日間であった。
なんて物思いにふけっていると、軽いノック音が部屋に響く。
ガチャー
「やあ、クザンだと思ったかィ？」
『...何も考えて無かったっす。』
扉を開けたら、居たのは黄猿ことボルサリーノであった。あまりに意外すぎる来客に顔がひきつるA。
『それで、どんな御用でしょうか。』
来訪の理由を尋ねると、ニコッとする黄猿。
その意味ありげな笑顔は一体何だ。
「良かったら一緒に夕飯でも、と思ってねェー。」
いよいよ真意が分からない。
突如、部屋に冷気が流れ込む。
「ちょっとちょっと、抜け駆け？何企んでんのあんた。」
ボルサリーノの背後から、周囲の温度を下げながらしかめっ面のクザンが登場。
「おっと、クザン。また仕事サボったのかィ？」
「今日は何か嫌な予感がしたから珍しく頑張って終わらせましたー！てか此処に来るのサボリじゃ無ェから！俺一応監視役だから！！」
『そ、それでクザンもどうしたのさ。』
「...良かったら一緒に夕飯でも、と思ってねェー？」
クザンがマネをすると、ボルサリーノの笑みが深まる。
怖ェよ、君達。
『...まあ、目的は一緒との事で。』
一斉にハハ......と乾いた笑いが響いた。
『すみません、払ってもらって。御馳走様でした。』
「勿論だよォ、付き合ってくれた礼だから。」
「女の子に払って貰っちゃ、俺らの面子が立たねェの。」
夕食後、夜のマリンフォードの帰り道を二大将に挟まれ歩く。身長差が激しい。
因みに二人とも海軍コートを脱ぎ、割とラフな格好である。新鮮だ。
「所でA君、クザンは呼び捨てなのにわっしはさん付けかィー？」
『つまり、敬称略で良いということですか？』
「寧ろわっしだけ敬語は許さないよ」
口調が普通になると何でこんなに怖いの。
『じゃあ、今後は"ボルサリーノ"で。』
満足げに頷く彼もそうだが、最初こそ睨まれたものの、構えていたよりも海軍の人達の警戒心は強く無い。
こうなると、いざという時に彼らを敵として見れなくなってしまう不安が出てくる。
躊躇い無く銃口を彼らに向けられるかどうかは、かなり重要事項である。
(...明日は明日の風が吹く、だ。)
「あれっ俺空気になっちゃってる感じ？？？」
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やべー奴 - コンピラ島のモデルって金比羅山ですか？！いやぁ、知ってる所が出ると嬉しいなあ、これからも頑張ってください！ (2018年3月13日 15時) (
レス) id: fc154cb5dc (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - ルイさん» うおおおおおおん｡ﾟ(ﾟ＾∀＾ﾟ)ﾟ｡なんと嬉しゅうご感想でございましょう！！ありがとうございます、作者の好みやら性格やらが全開のお話ですが、楽しんで頂けたようで一安心です。お見事、おっしゃる通りハリー・ポッターからです(☆∀☆) (2016年11月22日 16時) (レス) id: d81d244b96 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - にしても面白いですよ、この話。心にぐっと来る言葉が沢山です。これはワンピースの名言追加だな。正直な自分の顔で前見据えなさい。なんか特に！！ (2016年11月22日 9時) (レス) id: a1c8d4e665 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - スパンダム面白い！！ところで作者さん、魔導士さんの魔法の呪文、ハリーポッターからとってませんか？ (2016年11月22日 9時) (レス) id: a1c8d4e665 (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - ココアさん» アットホームな白ひげ海賊団。ここらへんは、書いていて作者もほっこりとしていました(〃´ω`〃)そして今見ると懐かしいィィィィィ！！(笑) (2016年11月8日 21時) (レス) id: d81d244b96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：休暇を求める者
| 作成日時：2016年7月16日 11時
