episode165 分岐点 ページ18
「まったく、今どこをほっつき歩いてんだァ？あいつは。」
苦笑いしながらフランキーがゾロと通話を試みると、電伝虫はすぐに応答した。
《おい、お前ら今どこほっつき歩いてんだ。》
「コ〜〜ッチの台詞だゴルアァ！！！！！」
迷子の自覚がない第一声のテンション。思わずフランキーのツッコミも勢いが増す。
「ったく、しゃーねェ奴だぜ。取り敢えずなんか問題に巻き込まれたわけじゃあ無ェんだな？」
《ん？ああ、なんもねェが。気付いたらお前らがどっかいってただけだ。》
「どっかいったのはお前の方だろうがッ！！！！」
フランキーはなんだか久々に声を張り上げて突っ込んでいる気がした。そうだ、うちのいつものツッコミ担当達がいないからだ。ちょっと労おうと思った。
その隣で、エースに話しかけるルフィ。
「な？すっげェ方向音痴だろ、ゾロ。」
「なんで上陸組に配置されたんだあいつ…？」
「んー、俺達で見ときゃ大丈夫だと思ってたんだけど。無理だったな！うっはっは。」
呆れ顔のエースが更に隣を見ると、エース同様なんとも言えない表情のサッチとイゾウが。重要な作戦実行中にこんなトラブルは勘弁願いたい所だが、しかし麦わらの一味の実態が存外面白くて憎めない、なんなら笑いを堪えきれてない、そんな感じであった。
「ほんで、今お前はどこら辺にいんだ？周囲に何が見えてる？」
《あー、鷹の目が言ってたから、多分繁華街の外れだ。遠くの方に王宮が見えてて、そのまま左向くと海が見える。》
「鷹の目と合流したんかい。ってこたァ、島の左側か…」
その時。隣の路地からパタパタと子供が走る音が聞こえてきた。
音に気づいたフランキーが路地へ半身を出し確認しようとすると、
「うわァッ！！？」
「ん！？」
彼の足に小さな女の子がぶつかってきた。
その拍子に、彼女は大事に抱えていた紙袋を落としてしまう。中からは紙で包まれた何かが4〜5個程転がって出てきた。
脂が滲んでいることから、恐らく屋台で売っていた何かの食べ物だろうと分かる。
「おっと、悪ィ嬢ちゃん…！大丈＿＿」
「あ、あ…」
フランキーが手を差し伸べようとするも、女の子は怯え切っており、しきりにきた道と紙袋を気にしながら逃げ出した。
そんな女の子の肩を、ぐいーんと伸びる手が掴む。
「ヒギャーーーーッ！！？！！！？」
あまりのビックリ現象に、女の子はビクゥッと転びそうになりながら悲鳴を上げた。
episode166 接触→←episode164 存在しない
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休暇を求める者(プロフ) - いぶきさん» 3ヶ月越しの返信で恐れ入ります…！ご感想ありがとうございます。エース推しとのことで、もう暫しドッタンバッタン最終章が続きますが、ぜひ以降の流れも楽しみにしていただけましたら嬉しいです。 (7月2日 13時) (
レス) id: 4630244e4e (このIDを非表示/違反報告)
いぶき(プロフ) - 最初からここまで読んできましたがとても素敵な作品でエース、サッチが生きてるお話が見れるのがとても嬉しいです！エース推しなので時々見れるきゅんシーン射抜かれてます！エースもイゾウもルフィも好きなのでたくさん見れて幸せです！更新楽しみにしてます！ (2023年3月29日 7時) (レス) @page18 id: d33577c241 (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - ンョョさん» 大変な高評価を頂いてしまった上に…しかも長くお付き合い頂いてるとのことでなんと御礼申し上げれば…？？？大変光栄です、ありがとうございます。正直読み返すとまだまだ怪しい所もありますゆえ、今後も精進して参ります…( ˘ω˘ ) (2023年3月6日 1時) (レス) id: 4630244e4e (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - 莉久さん» 遅ればせながら返信いたします。う、嬉しか〜〜〜〜〜〜！特に世界観の維持はとても気にしていた所なので、とてもありがたいです。今作の中心人物はほぼ全員登場してしまったのですが、終盤に色々企ててますのでぜひお楽しみに… (2023年3月6日 1時) (レス) id: 4630244e4e (このIDを非表示/違反報告)
ンョョ(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。何年も前から読んでいる者です！ストーリーの根幹がすごくしっかりしていて、伏線の張り方や登場人物のなめらかな視点移動が読んでいて惚れ惚れするほど圧巻です…！いちファンの身ですが、これからも応援しております。 (2023年3月2日 0時) (レス) id: 795bb29f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：休暇を求める者
| 作成日時：2022年12月30日 3時
