episode148 百利百害 ページ1
「お前まさか、」
Aの先ほどの言い回しで、ローは嫌でも察してしまったようだ。
島の発見を聞いた一味達も、ローとAから漂う深刻な雰囲気を感じ取り、足を止めて聞き耳を立てる。
『じゃあまず、良いニュースからいきましょうか。私の第六感が正常に働いてました。さらに好都合なことに、私の推測が大当たりです。上手くいけば＿＿＿＿記憶、戻るかも？』
「な…！？」
マルコが驚きの声を上げた後ろから、ミホークが気持ち大股でこちらへ近づいて来た。
「その記憶の破片とやら、場所は分かるのか。」
いつもに増して鋭い目をしている。
『施設のマップが分からないので指定出来ないんですが、私がコンパスになることは可能だと思います。』
「………。もう一方も、当たったのか。」
『この並々ならん気配がそうなら、的中かもしれません。』
目元に帽子の陰を落とし、緊迫した雰囲気を纏うミホーク。
「…A。何だ、もう一方ってのは。」
ミホークとAにしか通じない会話を聞いて、マルコが尋ねた。しかし彼も嫌な予感だけは既にしているようで、真剣でいて険しい表情をしている。
それを見たAは、腕を組み肩をすくめた。
『伐沙羅が、既に復活してる可能性が出てきました。』
ざわ…とどよめく音が、A達の四方八方から聞こえた。それは驚いた人間の声だけで無く、波や風までもが胸騒ぎを覚えているような、そんな気がした。
何より1番ざわざわと音を立てているのは、A自身の胸だった。
(今の私は、限りなく一般人だ。)
特別な力などない。
元々の身体能力だって高くない。
なんなら、そういった類は元々苦手な方だ。
ローには"ある程度護身術は身に付けている"と言ったが、これから敵対する者達は、そんな初歩的な技術だけで対処できるような奴らでなはい。
まさしく、死にに行くようなものである。
それでも、選択肢はひとつしか無い。
『＿＿＿さあ、というわけで。私も潜入組に入れてもらおうかな。』
湧き上がる恐怖を隠しながら、Aは飄々とした態度で、しかし有無を言わさぬ目でローの方を見る。彼は顔を歪めながら目を逸らした。発言を拒否しているようにも見える。
しかしAの視線に耐えられなくなったのか、ローが口を開こうとすると＿＿＿＿＿
「なあ、おい。ちょっと待てよ。」
全員が声の主を探すと、彼…サッチはキッチンから出てきた所だった。
「…Aが潜入組って、マジで言ってんの。」
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休暇を求める者(プロフ) - いぶきさん» 3ヶ月越しの返信で恐れ入ります…！ご感想ありがとうございます。エース推しとのことで、もう暫しドッタンバッタン最終章が続きますが、ぜひ以降の流れも楽しみにしていただけましたら嬉しいです。 (7月2日 13時) (
レス) id: 4630244e4e (このIDを非表示/違反報告)
いぶき(プロフ) - 最初からここまで読んできましたがとても素敵な作品でエース、サッチが生きてるお話が見れるのがとても嬉しいです！エース推しなので時々見れるきゅんシーン射抜かれてます！エースもイゾウもルフィも好きなのでたくさん見れて幸せです！更新楽しみにしてます！ (2023年3月29日 7時) (レス) @page18 id: d33577c241 (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - ンョョさん» 大変な高評価を頂いてしまった上に…しかも長くお付き合い頂いてるとのことでなんと御礼申し上げれば…？？？大変光栄です、ありがとうございます。正直読み返すとまだまだ怪しい所もありますゆえ、今後も精進して参ります…( ˘ω˘ ) (2023年3月6日 1時) (レス) id: 4630244e4e (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - 莉久さん» 遅ればせながら返信いたします。う、嬉しか〜〜〜〜〜〜！特に世界観の維持はとても気にしていた所なので、とてもありがたいです。今作の中心人物はほぼ全員登場してしまったのですが、終盤に色々企ててますのでぜひお楽しみに… (2023年3月6日 1時) (レス) id: 4630244e4e (このIDを非表示/違反報告)
ンョョ(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。何年も前から読んでいる者です！ストーリーの根幹がすごくしっかりしていて、伏線の張り方や登場人物のなめらかな視点移動が読んでいて惚れ惚れするほど圧巻です…！いちファンの身ですが、これからも応援しております。 (2023年3月2日 0時) (レス) id: 795bb29f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：休暇を求める者
| 作成日時：2022年12月30日 3時
