episode7 袋の泥棒 ページ10
スタートの建物と博物館近くの高い木を昼間のうちに透過ワイヤーで繋ぎ、夜の空と街に溶け込むように黒い布を被り、滑車で滑れば侵入完了。
館内も見張りは居たが、彼らの目を盗む事位、ルパンにとっては朝飯前。こっそりダクトを通ったり、時には大胆に通路を歩き、ドナウの女王が眠る部屋にかなり近いたのを直感で感じ取った。
「…おーっと？こりゃあ凄い。」
特殊な眼鏡を掛けた彼の眼前に現れたのは、無数の赤い線。ルーペで見たくなるような緻密さだ。
ドナウの女王が置かれているであろう部屋へ行ける道は３つある。ここで気づいたルパンが隣のルートも調べると、別パターンながらもやはり緻密な赤外線トラップが。
「あらら、お手並み拝見ってか？」
侵入ルートが複数ある部屋に安置している所を考えると、敢えて取られようとしているように思えてならない。
(……？ここだけトラップが無い。)
何も用意しないほど、持ち主もとっつぁんもマヌケじゃない。すると、特殊眼鏡や目視では現状見つけられない、何かしらのトラップがある筈だ。
「成る程…良いぜ、行ってやろうじゃねえか。」
2:00am
「……予告時間だ。」
呟いた次の瞬間、連絡が入った。
「警部、ドナウの女王がありません！盗まれました！！」
「了解した。
_________よし、封鎖だ！！」
一斉に館内外のシャッターが降り、あらゆる脱出口を警備員で固める。
「ふん。流石のルパンも、この鉄壁の袋小路には敵うまい。」
ルパンの読みは正しかった。たしかに銭形は、彼にドナウの女王を盗ませる事が目的だったのだ。
その直後、確実に捕まえるために。
「屋上の警備兵が1人気絶させられているのが発見されてから、ドナウの女王はまだ盗まれていなかった。その後屋上含め全ての脱出口を全て封じた時点でも、まだ盗まれていなかった。
________つまり、ルパンは確実に袋の鼠だ。招かれたとも知らずに、ノコノコ盗みに来るとは…。」
「警部、ドナウの女王が置かれていた部屋にルパン三世が。」
「ふふん、さぞ不服そうな顔をしていることだろう。」
警備員は苦笑いで返した。
シャッター降下後に現れた隠しカメラの奥で、確かに不服そうに口を尖らせたルパン三世がこちらを見ていたのだから。
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抹茶って美味しいよね(プロフ) - すみません。間違えました。実は、休暇を求める者さんの、作品2、3回くらい読み直してるんです。それ程面白くて…おこがましいと思うんですけど、フェアリーテイルのお話も作って欲しいです！！ (2020年4月29日 22時) (
レス) id: 8bfe17f4aa (このIDを非表示/違反報告)
抹茶って美味しいよね(プロフ) - 初めまして。今更ながら感想を書こうかと．．． (2020年4月29日 22時) (レス) id: 8bfe17f4aa (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - 休暇を求める者さん» 大笑い♪♪冒頭しか、読んでいませんが、ルパン三世の登場人物そものですね。恐れいりました♪♪ (2019年12月17日 20時) (レス) id: fd24bdc7a6 (このIDを非表示/違反報告)
なーなー@今日俺#最高かよ。(プロフ) - ふわぁあ！何日か来れていなかった間に絵が……追加されている…！！カッコいい！！大好きです！！ (2019年4月25日 23時) (レス) id: 4de978dd23 (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - 灯籠さん» ほぁぁ良くぞ細かいところにお気づきで…:(；ﾞﾟ'ωﾟ'):時間のある時に一通り確認しようと思います、ありがとうございます。 (2019年4月22日 17時) (レス) id: ab4c20710e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：休暇を求める者
| 作成日時：2018年12月28日 17時
