episode5 意味深な出会い ページ8
博物館の隅に、だけどしっかり展示品されている一枚の絵画。ただの風景画なのだが、光の加減で弱々しくもキラキラと輝いている。近くに寄ってよく見ると、銀粉のような物が使われているようだ。
そう、本当にただの風景画。山があり川があり、昔からの自然の風景。昔の絵画は現実では無く、神や天界などを描いた神聖なものだったらしい。それをふまえると作風は比較的近年だ、だからこそ、この博物館に展示されている事が気になったのかもしれない。
「_________君も、気になるのかい？」
『え？…あ、はい。何となく。』
生返事を返した後、はっとして後ろを振り向く。そこにはいつのまにか、チロリアンハットを被ったカジュアルな装いの男性が立っていた。
「すまない、驚かせてしまったかな。……僕の娘もね、小さい頃、この絵が好きでよく見ていたんだ。」
『そうなんですか。』
「うん。…何なんだろうね、僕には普通の風景画にしか見えないんだけど、娘はすごく懐かしそうに見ていたんだ。その時、まだ4歳なのにだよ？…そしたら、君もこの絵を見ていたから、ちょっと興味を持ってね。君は何か感じるかい？」
『い、いや？全く何も考えずに見ていたもので…。でも、風景画に銀粉って珍しいですね。』
「成る程、銀粉か。…はて、この絵が発見されたのは一体いつだったかな……。ああ、そろそろ行かなくては。話に付き合ってくれて、どうもありがとう。」
にこりと愛想のいい顔で挨拶をすると、男性は去っていった。
(フレンドリーな人だったなあ…。)
その後博物館をまわること1時間。これといった発見も問題も無かったので、撤収することに。
既に空はオレンジ色を帯びていた。
『うん、ここら辺なら良いかな。』
いちいち宿に泊まっていては出費が馬鹿にならないので、お世話になっている魔法学校長に教えてもらった魔法で、自宅を作成してみることに。
補足だが、彼女は魔法学校と、現実世界の一般高校に在籍する学生だ。現在15歳、高校1年生。異世界の存在を知ったのは14歳の時である。
因みに魔法学校長の勧めで、姉妹校であるホグワーツ魔法学校へ交流生として留学する計画が進行中だ。学校名を聞いて、仰天したのは言うまでもない。そもそもあのホグワーツに姉妹校なんてあったのか、と。
さて、自宅作成に戻ろう。この街、フライブルクの少し外れにある林へ彼女は来ていた。
『…で、出来るかなあ。』
野宿は勘弁したい。
episode6 おしごと開始→←episode4 観光？いやいや調査だとも。
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抹茶って美味しいよね(プロフ) - すみません。間違えました。実は、休暇を求める者さんの、作品2、3回くらい読み直してるんです。それ程面白くて…おこがましいと思うんですけど、フェアリーテイルのお話も作って欲しいです！！ (2020年4月29日 22時) (
レス) id: 8bfe17f4aa (このIDを非表示/違反報告)
抹茶って美味しいよね(プロフ) - 初めまして。今更ながら感想を書こうかと．．． (2020年4月29日 22時) (レス) id: 8bfe17f4aa (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - 休暇を求める者さん» 大笑い♪♪冒頭しか、読んでいませんが、ルパン三世の登場人物そものですね。恐れいりました♪♪ (2019年12月17日 20時) (レス) id: fd24bdc7a6 (このIDを非表示/違反報告)
なーなー@今日俺#最高かよ。(プロフ) - ふわぁあ！何日か来れていなかった間に絵が……追加されている…！！カッコいい！！大好きです！！ (2019年4月25日 23時) (レス) id: 4de978dd23 (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - 灯籠さん» ほぁぁ良くぞ細かいところにお気づきで…:(；ﾞﾟ'ωﾟ'):時間のある時に一通り確認しようと思います、ありがとうございます。 (2019年4月22日 17時) (レス) id: ab4c20710e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：休暇を求める者
| 作成日時：2018年12月28日 17時
