episode37 地中の美術館 ページ40
「……壁画？」
ライトの光に反射して、キラキラと浮かび上がる顔料。地下の湿った空間では尚のこと神秘的に見えるその絵には、どこかの土地で暮らす人々の生活と、自然の恵み、そして人とはまた違った巨像が部屋の四面に描かれていた。
「こいつは明らかに人間のサイズじゃねえな。大昔の人間達の信仰対象だったのかねえ。」
『でも、像にしては動いてるように見えないか？』
「いや、大昔にそんな技術_________」
『…。』
「あり得そうだな。」
君の隣に一体誰が居ると思っているのかね、というAの視線に気づいたルパン。異世界から来ました魔法使います、なんてぶっ飛んだ人間が追っている問題なのだから常識で考えてついていける訳が無いのだ。
『機械じゃ無いとしたら、錬金術のゴーレムとか……。何だこれ。』
壁伝いに歩いていると、壁に埋め込まれた円形の板があった。ライトによく反射する光沢を持っていることから、金属の類だと分かる。
「石版の割には、何も書いてないな。書いてても解読出来ねえだろうけど。」
『…。』
無意識に石版に手を伸ばすと、磁石のように吸い寄せられるのを感じた。咄嗟に手を引っ込めようとしたが、既に手のひらは石版にぴったりくっついていた。
次の瞬間、膨大な量の情報がAの頭の中に流れ込んできた。
シュバルツヴァルトの森の奥にすむ人々とゴーレムの関係。
洞窟の中にある聖堂。
ゴーレムを生み出したものとゴーレムの生涯。
人々の繁栄と衰退。
神殿への入り口_________
『……！』
「おい、大丈夫か？」
石版を触ったまま微動だにしなくなったAに声を掛けると、彼女はふらっと後ろによろついたのでどうにか支えた。
「何だ何だ。」
『ありがとう。いや…ちょっと、処理落ち…。』
「は？」
『多分、全部分かったぞ。秘宝の場所も、行き方も。…でも、うーん。』
「？？？」
今の一瞬で何が分かるというんだ、と怪訝な顔で尋ねるルパン。対するAは、秘宝の場所は分かったものの引っ掛かる所があるようだ。
『これはただの円盤じゃなくて、レコード的な物だったよ。特定の人間にしか分からない、ね。秘宝の場所は、向かい側の壁に描いてあるそれだ。』
「えっ、そんな簡単に全部分かっちゃうもんなの。」
Aが指差す方向をライトで照らすと、一際輝いたようにみえた壁画が暗闇に浮かび上がった。
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抹茶って美味しいよね(プロフ) - すみません。間違えました。実は、休暇を求める者さんの、作品2、3回くらい読み直してるんです。それ程面白くて…おこがましいと思うんですけど、フェアリーテイルのお話も作って欲しいです！！ (2020年4月29日 22時) (
レス) id: 8bfe17f4aa (このIDを非表示/違反報告)
抹茶って美味しいよね(プロフ) - 初めまして。今更ながら感想を書こうかと．．． (2020年4月29日 22時) (レス) id: 8bfe17f4aa (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - 休暇を求める者さん» 大笑い♪♪冒頭しか、読んでいませんが、ルパン三世の登場人物そものですね。恐れいりました♪♪ (2019年12月17日 20時) (レス) id: fd24bdc7a6 (このIDを非表示/違反報告)
なーなー@今日俺#最高かよ。(プロフ) - ふわぁあ！何日か来れていなかった間に絵が……追加されている…！！カッコいい！！大好きです！！ (2019年4月25日 23時) (レス) id: 4de978dd23 (このIDを非表示/違反報告)
休暇を求める者(プロフ) - 灯籠さん» ほぁぁ良くぞ細かいところにお気づきで…:(；ﾞﾟ'ωﾟ'):時間のある時に一通り確認しようと思います、ありがとうございます。 (2019年4月22日 17時) (レス) id: ab4c20710e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：休暇を求める者
| 作成日時：2018年12月28日 17時
