抵抗 ページ12
ばーか
ほんっと
ばーか
あのさぁ
俺そんなつもりであのリップ贈ったんじゃねぇんだわ
少しでも良いから
背中押せるようにって
なのに
なんだよそれ
結局なに？
佐久間なの？
それならそれで良いけどさ
違うじゃん
だって佐久間はお前のこと好きじゃん
意味わかんねぇ
真っ赤なリップ
俺が選んだやつ
それつけてさ
真正面からぶつかってこいって
喧嘩してこいって
そういう意味だったのに…
伝わるわけねぇか
Aの趣味じゃない真紅
でも俺は似合うと思ったから
この色を身に付けてるAが誰よりも強くて
綺麗に見えたから
それなのに
薄暗くてよく見えなかったけど
…あぁ、そういうことしちゃう関係ね、って
リップ、ピンクだね、って
俺じゃだめだったのかな
どうしたらAは幸せになれるんだろ
あの時、6人で決めたのに
“Aだけは幸せにしてやろうな”
こんな昔のこと
もうみんな忘れちゃったのかな
みんな若くて尖ってて
それで“幸せ”なんて単語使ってちょっと照れて
今でもちょっと恥ずかしいけど
それでも俺は鮮明に覚えてて
佐久間
お前はその方法が1番Aを幸せにできるって思ってんのか？だとしたら間違ってるからな？
照
凄いよな、気持ち殺して側にいるんだもん。今でもずっと好きなくせにね。
阿部ちゃん
俺は阿部ちゃんが1番わかんねぇから。
ふっか
どうしたらふっかみたいになれんの？たまに羨ましいわ。
涼太
本当は今も昔も好きで好きでたまらなくて、諦めてるけど、好きなの辞められないの知ってるからな。
俺
蓋した気持ちが戻ってきてんぞ、こら。押し殺せ。
渡辺「いやだからその真相をね、俺らが着替えてる間に話してもらえればと思ってさ」
あー、Aも佐久間もキョどってんなー笑
でもな
こうでもしないと、ね
ごめんな
でも
これはちょっとした仕返し
リップ使わなかった仕返しー笑
あとはね
殺さないといけないから
抵抗虚しく…
なんて嫌だからね
もうしんどいって
高校生の時みたいな想いすんのは
でもまぁわかってるから
こんなことしてる時点で
もう蓋なんか壊れてること
あーあ…
しんど、笑
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作者名：まーー | 作成日時：2023年11月29日 1時
