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樹side
多分無理 、 ペア撮影絶対倒れる自信がある 。
なんて変な自信はあったけど 、普通に北斗とペアだから気は抜けないし倒れられるわけもない 。
「 北斗 ? 大丈夫 ? 」
北斗「 大丈夫 .. ねぇ 、樹 、 」
きっと北斗に気づかれてる 、分かってるけど今の北斗には頼りたくないから 。
「 お前倒れそうになったらコッチ体重掛けろよな 」
話を遮るようにそう放ってみて 、
俺ホントは北斗なんて支える体力残ってないけど(笑)
「 ちゃんと北斗のこと見ててよ 」
その慎太郎の言葉が頭を過って 、倒れられるはずもなかった 。
フラッシュがしんどい 。
笑えてない 、多分今 。
散々カメラマンさんに注意されちゃってる自分が情けない 。
北斗に迷惑かけてる 。
ダメだなあ 、俺 。
スタッフ「 ハイ ! 撮影終わります ! 」
.. やっと終わった 。
力が抜けて倒れ込みそうだったけど 、今安心しきっちゃいけない 。
北斗「 っはぁ 、 」
「 北斗 、大丈夫 ? 」
北斗「 っ 、ん .. 、 」
俺のことさっきまでちょっと心配そうに見てたくせに 、その余裕すらなさそうで心配 。
「 楽屋戻ろっか 、 」
北斗の腕を俺の肩に回して 、 ゆっくり歩く 。
あぁ 、 もう倒れそうだよ俺も 。
自分が今ちゃんと真っ直ぐ歩けてるのか 、 楽屋に向かって行けてるのか分からない 。
北斗「 じゅ 、り .. だいじょ、ぶ? 」
お前だけには心配されたかねえよ(笑)
って 、ツッコミたいけどそんな余裕はなくて 。
「 だいじょぶ 、 」
もう体調不良を隠すなんてこと頭になくて 、
自分にも北斗にも言い聞かせるように 、大丈夫って呟いて 。
俺 、 偉いよね 。
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作者名:夕日 | 作成日時:2022年3月9日 21時