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捜査四課。
通称「マル暴」と呼ばれるのが刑事部捜査四課。
広域指定暴力団や外国人犯罪などを扱う部署であり、一般市民による銀行強盗を追うような部署ではない。
つまり。
｢今回の僕らが初動捜査した銀行強盗はただの強盗じゃない。｣
全員が息を飲んだ。
｢……暴力団組織との関わりがある事件、ってことか。｣
加賀美が言う。
柿原が頷いた。
その時だった。
｢私もそう考えている。｣
振り返ると、そこには三嶋と須賀が立っていたり
ハッとして柿原が立ち上がり、ノートパソコンを三嶋に見せる。
｢このデータで、間違いないですよね。｣
｢うん。柿原は金澤さんに聞いたんだよね。｣
｢聞いたというか……察して、とはぐらかされましたけど。｣
｢あー、もう。やっぱり福尾と金澤さんはグルだったか。｣
三嶋は溜息をつきながら椅子に座る。
｢これは内密に捜査するべきだ。何かがおかしい。｣
｢俺もそう思っとったよ。｣
全員が入口を見る。
鈴木だ。
｢めっちゃ遅刻やん。｣
小柳津が言う。
鈴木は謝る素振りも見せずにズカズカと事務所内に入ってくる。
｢四課長の所行ってきた。これもらった。｣
ん、と差し出す。
現在捜査中の資料だ。
そこには指定暴力団員の名前が羅列されており、銀行強盗の詳細もこと細かく書かれていた。
｢四課長と仲悪くなかったっけ。｣
｢後輩に無理やり貰った。口止めはバッチリ。｣
ギラりと光る鈴木の瞳。
三嶋は呆れたように鈴木を見つめていたが、改めてその捜査資料を読み直した。
｢これが例の銀行強盗事件の香水女か。俺は嗅いでないけど。｣
｢まったく、やな匂いだった。｣
女の顔写真を見入る。
黒髪ストレート、目元がぱっちり二重で唇は厚く、妖艶な雰囲気を醸し出していた。
｢やばい、好みかもしれん。｣
小柳津が言う。
また余計なことを、と實吉が三嶋を一瞥しながらボヤいた。
｢近づいてみるか。このデータから、一般人だと分かる。それに警察による事情聴取も既に終わって、マークされてない。｣
鈴木が言った。
三嶋は頷く。
｢この手のタイプの女には小柳津が最適だね。｣
三嶋はそう言って小柳津の肩を叩く。
｢俺？｣
｢と、あと心配だから……柿原。｣
｢僕ですか？｣
｢もしかしたら、柿原みたいなのもタイプかもしれないからね。｣
實吉が、分かるわぁ、と言ってウンウンと頷く。
柿原は須賀をちらりと見てから準備に取り掛かった。
終わり
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ｭｩﾅ(プロフ) - てつやの漢字って徹也←こっちじゃないですか？ (2021年1月7日 9時) (
レス) id: 27390dba10 (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - とっても面白いです！！ワクワクしてこれから楽しみです〜！！ (2020年8月9日 20時) (レス) id: ad4aaf0953 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たたしぃ | 作成日時：2020年8月2日 17時
