・・・ ページ3
・
｢かまって欲しくて他の女に手を出しまくってるってもっぱら噂だよ。｣
後ろからひょこりと現れたのは實吉陽紀。
須賀は驚いて振り返った。
｢なんなの、もう、びっくりさせないで。｣
｢こんなのでビビってる方が悪いですー。｣
｢はあ？｣
須賀と實吉、一触即発の仲である。
｢まあまあ。それより實吉くん、その噂って誰から聞いたん？｣
関西弁でたしなめるのは柿原朋也。
｢あれだよあれ、例のミニパトキラー。｣
また、柿原と須賀のデスクの周りに寄ってきたのは加賀美翔龍。
｢ミニパトキラー？｣
須賀が首を傾げて、聞いたことないと言う。
實吉は小馬鹿にしたように笑った。
｢そりゃあお前には関係ないもんなぁ。｣
｢どーゆーこと！｣
｢公安部第一課長の福尾亮課長のあだ名。女性警察官を虜にして何人も落としてきた女性警察官キラーをどっかの誰かさんがミニパトキラーって名付けたの。｣
｢お前には関係ないって……はぁ？｣
｢福尾課長の目にも止まらんだろうなって事だよーだ。｣
｢……柿原！これは許されないよね？この實吉の発言！｣
｢相手にしたらあかんよ。｣
福尾亮課長。
公安部第一課の課長で勿論エリート。
実は……
｢噂によると、Aさんと付き合ってたことあるらしいよ。｣
｢えええ！！？｣
｢しっ！声がでかい！ってかさ實吉って福尾課長と面識あったの？だいぶ偉い人じゃない？｣
加賀美がそう聞くと實吉はへへっと笑って言った。
｢実は昨日、哲也さんと飲みに行った時に福尾課長もその場にいたんだよね。すっげーかっこよかった……。｣
｢哲也さん？｣
｢知らない？福尾課長と哲也さんとAさんは警察学校時代の同期で｣
｢おーい！お前ら、そろそろ鈴木巡査部長が来るって。準備しとけ。じゃないとAちゃんに小言言われるぞー。｣
小柳津が4人の近くまで来て言った。
キョトンとした様子から、さっきまでの話は聞かれていなかったようだ。
｢｢｢｢はい。｣｣｣｣
4人は定位置に戻る。
そして数分後、部屋の扉が開いた。
三嶋と共に入ってきたのは……
｢こんにちは……鈴木俊光です。よろしく。｣
顔が泥だらけで返り血を浴びた、いかにもな破天荒さが滲み出ている。
｢んんん？｣
小柳津が呆気にとられたような顔で三嶋を見る。
説明して、と言わんばかりの顔だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 80人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ｭｩﾅ(プロフ) - てつやの漢字って徹也←こっちじゃないですか？ (2021年1月7日 9時) (
レス) id: 27390dba10 (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - とっても面白いです！！ワクワクしてこれから楽しみです〜！！ (2020年8月9日 20時) (レス) id: ad4aaf0953 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たたしぃ | 作成日時：2020年8月2日 17時
