#１３５ ‐REO side‐ ページ37
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Aの素直な気持ちが聞けて嬉しいなのに、今まで積み上げてきた玲於との思い出が崩れていくような感覚に襲わせる。
ずっと傍に居たのは俺の方なのに、涼太なんかに取られるなんて …
でも、それがAの望んだことなら仕方ない。
ここは俺が身を引いて、彼女が素直に自分の気持ちと向き合えるように手助けするのが俺の役目。
「涼太と俺の勝負のことは気にしないでいい。元々お前の気持ち無視して始めたことだし … 」
『でも … 』
「でもじゃない。いいから、早く涼太に想い伝えてこいよ」
『い、今から … ？』
「早く言った方がいいに決まってる」
彼女の肩を持って、くるっと反対に身体を回す。
「お前のことを好きだった佐野玲於は今日でおしまい、明日からは普通の佐野玲於に戻ります」
こんなに好きだった俺のことを忘れないでいてくれればいい。
都合のいい時、付き合ってくれる男友達ってだけで十分だから。
「俺のことを、嫌いにならないでくれればそれでいいよ … 」
ポンッと背中を押して、彼女を送り出す。
『大好きだったよ、玲於 … 』
顔は見えなかったけど、彼女をきっと泣いていた。
「早くいけ」と促すと俺の手か離れていったA。
一度も振り返らずに俺の前から消えて、きっとAの心の中で一番大きな人のところに行ったに違いない。
… 俺の役目は終わった。
夜景の綺麗な屋上に力なく座り込み、ただ溢れてる感情に身を任せて目を瞑る。
初めて会った日のことも、だんだんと惹かれてく思いも、保健室でキスしたことも、何もかもはっきりと思い出せる。
さっきまで腕の中にいたはずの好きだった人は、これからどうしてくのだろう …
「傍にいてなんて … 辛すぎるだろ … っ」
耐えきれなくなった感情は、声を出しながら夜景に消えていく。
傍に居ることができるのか、正直わからない。
あんなこと言っておきながら、涼太とAが仲睦まじそうにしている姿を見て平然としていられる自信がない。
髪をかき上げて、真っ暗な空を見上げる。
「星一つ見えねぇじゃん … 」
都会の真ん中、街の明かりがじ邪魔をして星なんて全く見えるはずもなく白い息だけが視界を掠める。
「あぁ … めっちゃ好きだなぁ … 」
笑えるぐらい、彼女のことを今でも愛してる。
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夜天(プロフ) - こじゃるさん» コメントありがとうございます！！これからもちょこちょこと頑張ります！ (2019年9月10日 7時) (
レス) id: 11791f34cd (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 更新頑張ってください！続きがある気になります！ (2019年9月9日 21時) (レス) id: f9de41481b (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - aoiさん» いつもありがとうございます！！やっぱそのお話が人気ですね！これは最有力候補...これからも、純情不協和音をよろしくお願いします！ (2019年8月30日 7時) (レス) id: 11791f34cd (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - bluestarさん» 占ツクでの連載はお待ちくださいm(*_ _)m (2019年8月30日 7時) (レス) id: 11791f34cd (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - いつも読ませて頂いてます！いま募集している内容のことなんですが、涼太くんと隼のストーリーが見たいです！純情不協和音も楽しみにしていますので、これからも頑張ってください！ (2019年8月29日 23時) (レス) id: 76f60be2dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜天 | 作成日時：2019年8月21日 14時
