Secret《S.S+K.N》 (ページ4)

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#４. ページ4

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最悪。

今朝、私が二宮先輩から(強制的に)お誘いされたことがもう噂になって、周りからヒソヒソ声が聞こえる。

『もう、完全に私の大学生活終わったな … 』

平凡な生活を送れるはずだったのに、この１ヶ月色々環境が変化し過ぎだよ。

『ママとパパいたら、どうなってたんだか』

ふと前を見るといかにも先輩のファンの子だろうなって3人組が腕を組んで仁王立ちで待っている。

… 無視無視。

横をすり抜けて行こうとすると、「待ちなさいよっ！」とキャンパス中日々樹渉んじゃないかってぐらいの大声で叫ばれ、前を塞がれた。

『何かご用でしょうか … 』

女1「1年のアンタ何かが二宮くんからお誘い貰うなんて信じられないっ！」

女2「私なんか名前聞かれたことなんてないのにっ！」

『それはお詫びがしたいからって言われたからで … 』

女3「お詫び！？アンタ二宮くんになんかしたの！？」

『ちょっとぶつかっただけで … 』

「「「ぶつかったぁ！？」」」

あぁ、めんどくさい。
お願いだからこれ以上面倒なことに私を巻き込まないで。

女2「わざとぶつかったんじゃないの！？」

『そんなことするはずないじゃないですか … もう帰っていいですか』

女1「逃げたら、アンタがわざと二宮くんにぶつかったって本人に言ってあげる！」

「へー、それは面白い」

後ろから声をかけられた女3人組はすごい勢いで振り返って、声の持ち主を確認する。

「「「二宮くん！？」」」

「こんな所にいたの。早く帰ろ」

私の腕を引いて女組の間をすり抜けていく。

女2「あのっ、二宮くん違うのよ？私たちその子が」和「言い訳するんだ」

さっきまでと違う怖いぐらいの鋭い目つきで彼女達を睨む。

「俺の前から早く消えた方がいいよ？」

女1「 … っ、にのみ」

「失せな」

「ひっ！」と弱い怯えた声を出して、足早にこの場から逃げていった。

「あーゆーでしゃばってくんの何なんだろうね」

『あ、ありがと … ございます』

私に向けた先輩の表情は柔らかく、さっきの怖い顔なんて微塵も感じられないぐらい温かい。

「帰ろっか」

コクンと頷いたら、私の腕を掴んでた先輩の手緩み、今度は私の手を握る。

『 … っ』

「嫌だった？」

『あの … 視線が … 』

先輩のことももちろん気にはなるんですけど、平穏な日々を送りたい私にとっては周りの視線の方がどうしても気になってしまう。

「 … 気にしなーい、気にしなーい♪」

『ちょ、先輩っ！』

この人が何を考えてるのか全く分からない。

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