#６８ -RISA side- ページ19
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あの子は … 涼太は昔から人の為に動ける子だった。
私と龍友の時もそう。
一番辛かったのは龍友のはずなのに、涼太は隣で一緒に泣いていた。
その子が、今は好きな子の為に一生懸命動いている。
龍友の最後別れる時、「もう二度と会わない」と決めていたのに1年の沈黙の末に、可愛い女の子を連れてきて。
そりゃ最初はなんで約束破ってまで私に会いに来たんだと責めたけど、あの子にもそれなりの覚悟があってのことだということは表情から読み取れた。
龍友もそこにいるなら、安心だな …
なんて、過保護な考え方になれたのも涼太のお陰かもしれない。
「剛典 … 」
岩「ん？どうした？」
「そろそろ、龍友に許してもらえたのかな」
結婚が決まってから、心の奥底ではやっぱり彼の姿がちらついて落ち着かない。
出来れば、龍友にも祝ってほしい。
私と一緒に、また笑ってほしい。
でも、それを拒んだのは私の方。
私から龍友を突き放した。
剛典はそっと私の肩を抱き寄せて、彼の肩に頭を添える。
岩「大丈夫、あいつはそんなに弱い人間じゃないよ」
「そう、だよね … もう、いいよね」
「いいんだよ」と返事をするように、彼は私の額にキスを落とす。
薄暗いライブハウスには明るすぎるスマホ画面に映し出されているのは、久しぶりに見た元恋人の文字。
トーク画面は真っ白にして、消した過去。
それを、動かすのは …
リサ久しぶり、元気?
突き放した私の方から。
こうなることは、涼太はAを連れてきた時から予感していた。
龍友がまたドラムをやるって聞いただけで、私は嬉しくて嬉しくてたまらなかった。
��AGEHA��
踊るように自由に舞う蝶のように、Aのバンドには活躍してほしい。
大丈夫、アンタのドラムは踊るようにかっこいいから。
もう私のことなんか忘れて、一心不乱にやりたいことを謳歌すればいいよ。
岩「泣くな、リサ … 」
ポロポロと溢れる涙はスマホの画面に落ちていく。
あの日々が、やり直せるなら。
結果が変わるなら、今隣にいるのは誰だったんだろう。
出会わなければよかったと何度後悔してもしきれないほど人を好きになったのは、この先もう二度と味わうことはない経験。
「あーぁ … 大好きだったな … 」
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あ - 誤字多すぎわろた (2019年11月10日 14時) (
レス) id: 75e9093654 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - Runeさん» 玲於ちゃんもいいですよね…なんというか純粋なのにシャイで素直じゃない辺り、可愛いですよね！ (2019年8月11日 3時) (レス) id: 86c96ed31e (このIDを非表示/違反報告)
Rune(プロフ) - はじめまして。シリーズの最初から読ませていただきました。私としては、あえてのレオに傾いてほしいですね。引き続き楽しみにしております。 (2019年8月11日 1時) (レス) id: 15fbe3381a (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - 理佐さん» 涼太くんいいですよねぇえええ！！！しかもあれであの家柄だからすっっっごくいいですよね！！笑 (2019年8月9日 13時) (レス) id: 11791f34cd (このIDを非表示/違反報告)
理佐 - 涼太くんが良いなあああああああああと思います! (2019年8月9日 13時) (レス) id: 7801f240ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜天 | 作成日時：2018年11月8日 0時
