#５５ ページ6
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窓のないこの部屋で過ごしていると、一体今が何時なのかわからなくなる。
かろうじで残っている日付感覚は、朝昼晩と運ばれてくる食事のみ。
蘭丸曰く、「餌に死なれては困る」とのこと。
ここでそんな生活を送ってから、今日で3日だ。
『本当は蘭丸さんって、寂しいだけなんじゃないですか … ？』
夜の食事を持ってきてくれた平井さんに問いかけてみる。
平「 … あ？アンタ何言ってんだ？」
『いや … 、ちょっと思ってみたこと言ってみただけです … 』
食事の時のみ外される手首の鎖が当たる部分を擦りながら、口を尖らせる。
蘭丸は、あんなことを言っておきながら私には一切手を出してこない。
私に興味がないのか、それともただの餌としか思っていないからかもしれない。
でも、恐怖心だけに怯えずに過ごせている事実もある。
平「あの人は … とんでもない�犇幻き瓩世� 」
世の中は金と力がすべてだと信じ、暴力で集団を束ねるDOUBTのリーダー。
性格は残虐かつ冷酷。敵はもちろん味方でも利用価値がない者は容赦なく切り捨てる …
そう説明してくれた。
『それって、私が利用価値があるから生かしてるってこと … ？』
平「だな、価値がなければ … 」
親指でピッと首を切る仕草。
その仕草の意味ぐらい、私だって知ってる。
平「アンタの生かされてる理由は、利用価値があるってことだな」
『達磨を潰すってこと … ？』
平「いや、そんな小さなことじゃねぇ … 」
平井さんは食事に手を付けていた私の手を掴み、その反動で机に置いてあった食事をひっくり返してしまった。
平「それと、あんまり呑気にしてると … 死ぬかもよ … ？」
ギリッと掴まれた腕の骨が軋む感覚。
『やれるもんなら、やってみなさいよ』
強がってそう言ってみたものの、一気に身体中から汗が噴き出してきた。
ここが敵の陣営の中だということを忘れていたわけじゃない。
あまりにも穏やかな時間が動いていたいから、感覚が麻痺していたのかもしれない。
平井さんはニヤリと笑い、私の唇に乱暴に噛みつくようなキスをした。
『ん … っ、は』
舌がねじ込まれ、久しぶりの感覚に身体が拒否反応を起こす。
目の前に居る人の姿を見たくなく、ぎゅっと目を閉じると声がした。
蘭「やれ」
その声と同時に、プチッと口の中で苦い味が広がる。
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夜天(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます！最後まで読んで頂きありがとうございました！日向ちゃんもいいですよねぇ...どのキャラも捨てがたい... (2020年7月18日 10時) (
レス) id: 29584efb35 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても面白くて完結が少し寂しいです笑、達磨一家の日向の話をリクエスタしたいです！次回作も楽しみにしてます (2020年7月18日 0時) (レス) id: c9422fb7c8 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - みかんさん» 良かったら読んでみてください(*^^*)たくさんお話出来てうれしいですよ！ (2020年7月16日 20時) (レス) id: 29584efb35 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 夜天さん» ほんとですか！？楽しみです！！いっぱいコメントしちゃってすいません(･･;) (2020年7月16日 18時) (レス) id: d4768f32ab (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - みかんさん» ですよね！！すでに青い鳥アプリの方でちょこっとプリレジェとのコラボ作品書いてたりするんで、それを長編にしようかと... (2020年7月16日 16時) (レス) id: 29584efb35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜天 | 作成日時：2020年2月26日 15時
