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目が覚めた時、最高の目覚めだとは言えないものだった。
右手に残る痛みと、両手首に感じる重さに足を踏ん張らずにはいられなく、さらに身体中が打撲ので痛い。
おまけに両手を一つに縛られ、赤と黒を基調とした誰もいない部屋の壁に吊し上げられていて、逃げる術がない。
ドンッという衝撃が当たる前、蘭丸の靴が目の前にあったのが覚えている。
痛みからきっと、しがみ付いたまま顔面を蹴られたんだろう。
あのままずっと処置されず放置されていた右の甲から腕を伝って流れてきた血は黒くなり、指を動かす感覚すら危うい状態になっていた。
私はあの時、殺されると思っていた。
仲間を殺されて、その敵の女が目の前にいるんだから同然のことだと勝手に解釈して。
��DOUBT�瓩箸いβ減澆�、どれだけ非情で残酷なスカウト集団だということをすっかり忘れてしまっていた。
――――――――――ジャラッ
少し身体を揺らせば鎖が鳴る。
『もう、このままいっそ … 殺して欲しい … 』
蘭「随分と弱気な発言だな、さっきまでの威勢はどこにいった？」
部屋に入ってきたのは、手下を数人引き連れた蘭丸。
その不敵な笑みは、再び恐怖のどん底へと突き落としていく。
蘭「お前が死んじゃ、意味ないんだよ」
『だったら、どうして … っ』
蘭「そりゃ、アイツらをおびき寄せる餌をして使うに決まってんだろ」
まるでモノを扱うように、何もできない私の頬を乱暴に掴まれ、無理矢理視線を合わせられる。
蘭「じっくりあいつらを痛めつけたあと、お前がどっかに売り飛ばしてやるよ」
結局、私の人生ってそんなもんなんだ。
無名街で生まれ、汚い娼婦として生きていた私には真っ当な生き方なんてできるはずがなかったんだ …
私には紀久にもスモーキーにも、愛される資格なんて元々なかったんだ …
… このままじゃ、みんなにまた迷惑を掛けてしまう。
生きている意味すらない薄汚い娼婦の為に、大切な人たちを危険に晒すことなんてしたくない。
私の頬を掴んでいた手に血が滲むほど噛み付いてやった。
蘭「 … 良い度胸してんじゃねぇか」
『あんまり、見縊らないで』
死ぬのは、まだ後にしよう。
今は自分で招いてしまったことの後始末をしなくてはいけないから。
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夜天(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます！最後まで読んで頂きありがとうございました！日向ちゃんもいいですよねぇ...どのキャラも捨てがたい... (2020年7月18日 10時) (
レス) id: 29584efb35 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても面白くて完結が少し寂しいです笑、達磨一家の日向の話をリクエスタしたいです！次回作も楽しみにしてます (2020年7月18日 0時) (レス) id: c9422fb7c8 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - みかんさん» 良かったら読んでみてください(*^^*)たくさんお話出来てうれしいですよ！ (2020年7月16日 20時) (レス) id: 29584efb35 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 夜天さん» ほんとですか！？楽しみです！！いっぱいコメントしちゃってすいません(･･;) (2020年7月16日 18時) (レス) id: d4768f32ab (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - みかんさん» ですよね！！すでに青い鳥アプリの方でちょこっとプリレジェとのコラボ作品書いてたりするんで、それを長編にしようかと... (2020年7月16日 16時) (レス) id: 29584efb35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜天 | 作成日時：2020年2月26日 15時
